<2月第3週振り返り>
【2月19日の株式相場状況】
「日経平均株価は速いスピードで上昇、短期的過熱感から利益確定売り!」
19日の国内株式市場で日経平均株価は3営業日続落し、前営業日比218円17銭安の3万0,017円92銭で取引を終えました。
【18日の米国株式市場】では、
NYダウが119ドル安と4日ぶりに反落。米新規失業保険申請件数は市場予想に比べ増加し、雇用の伸び悩みが警戒されました。これを受けた国内株式市場は売り先行の展開。前日まで買われた空運やレジャー、銀行など景気敏感株が売りに押されました。日銀のETF買いが入らなかったとの観測も浮上し、後場下げ幅を拡大させました。週末ということもあり積極的な買いは見送られました。ただ、引けにかけ下値に買いが流入し3万円台はキープしました。
【業種別】では、
値上がりは、海運、パルプ・紙、精密機器のみ。値下がりでは、鉱業や空運、陸運、石油・石炭、証券などが目立ちました。海運やパルプ・紙が上昇した一方、鉱業や空運の下落が目立った。
【個別銘柄】では、
世界初の特許出願技術「医療用生体内溶解性高純度マグネシウム材料」を開発したと発表した【5957】日東精工がストップ高で値上がり率トップとなり、【6029】アトラや【6036】KeePer技研、【9424】日本通信などが上位を占めました。また、データ活用人材育成サービスの公開講座と企業研修の合計受講者が5万人を突破したと発表した【3655】ブレインパッドが7%高と大幅反発となりました。決算発表した【4631】DICは今期最終益51%増見込むもコンセンサス下回り後場下げ幅を拡大する場面もありましたが、結局はプラスで終えました。 一方、前日4.5%上昇した【9983】ファーストリテイリングが2.4%の下落率となり、1銘柄で日経平均株価を94円分押し下げました。値下がり上位では、【8732】マネーパートナーズグループや【8698】マネックスグループ、【4331】テイクアンドギヴ・ニーズなど直近まで大幅に上昇した銘柄への売りが強まりました。【8005】スクロールや【4449】ギフティが利益確定売りの押されたほか、証券会社の投資判断引き下げなどもあり【6753】シャープが軟調に推移しました。
【チャート分析】
本日の日経平均株価・日足は上下にヒゲを伴う「小陽線」。投資家の気迷いを反映しています。終値(3万0,017円92銭)は5日移動平均線(3万0,219円62銭)を下回り、目先は調整含みの展開が見込まれます。ただ、終値と25日移動平均線(2万8,978円69銭)の乖離率は4%台まで下がっており、高まっていた短期的な過熱感は解消しつつあります。
それでは【一週間振り返り】です。
2月第3週振り返り日経平均3万円
2月19日金曜 日経平均3万円割れスタート
NYダウ119ドル安
米国株式市場も一服模様です。NYダウは連日最高値を取ってきましたが昨日は119ドル安と反落、ナスダック市場、S$P市場共々下げています。
日経平均も265円安と3万円割れから始まってきましたが、すかさず反発、9時30分現在120円安と即座に3万円を回復しています。下がれば買いたい投資家が多いでしょうから、思いの他、あまり下がれない可能性が高いでしょう
NYダウ 史上最高値更新続く
昨日の米国株式市場はまちまちの動きでした。NYダウは90ドル高と3日続伸して史上最高値更新が続きます。一方ナスダック市場は金利上昇を受け一服模様、82ポイント安となっています
日経平均は19円高で始まってあっという間に270円高まで押し上げたものの、その後安くなり9時30分現在60円高となっています。安くなると買いが入りますが、上値も重い感じです
2月17日水曜 日経平均3日ぶり反落
NYダウ 史上最高値更新続く
休み明けの米国株式市場は引き続き好調です。NYダウは史上最高値を更新、ナスダック市場とS&P市場は若干下げたものの問題ない動きです。株式市場の活況感は変わりようがありません
日経平均は連日にぎわっていますが、昨日までの2日間で900円上げていますから、少し休みたいところでしょう。本日は100円安で始まって9時30分現在120円安です。一時的には下げるところがあっても、大きくは下げづらい展開でしょう。ただ少し上値も重くなるかもしれません
米国市場先物上昇中
日経平均は昨日30年半ぶりの3万円乗せで話題になっていますが、上げの勢いは収まらないようです。本日も145円高と続伸して始まっています。ファーストリテーリング、ユニクロはついに10万円乗せとなりました。当面3万円の大台を固めていく動きでしょう
2月15日月曜 先週末NYダウ、ナスダック、S&P史上最高値更新中
ついに日経平均が3万円に乗せました。当欄が一貫して今回の動きは大相場と主張してきた通りです、この3万円も通過点に過ぎないでしょう
相場の先行きや世の中の先行きを正確に捉えることは重要なことです。自分の資産運用に直結するばかりでなく、世の中の本当の動きを知ることとなります。引き続き当欄の意見を参考にしていただければ幸いです
【来週の見通し】
来週の国内株式市場は、戻り売りに押される地合いが想定されています。来週も大きなイベントはなく、米国株式市場に神経質な展開が予想されます。急な上昇に対して高値警戒感が残っているため、引き続き利益確定売りが出やすくなります。一方、企業業績は好調なことから押し目買いニーズも強く、売り買い交錯となる中で日経平均株価は3万円前後の水準を固める展開となりそうです。
東証1部の売買高は12億2,374万株、売買金額は概算で2兆4,668億円と1月26日以来の少なさでした。
本日の新興市場で日経ジャスダック平均株価、東証マザーズ指数は共に続落しました。日経ジャスダック平均株価は終値ベースで前営業日比17円60銭安の3,824円14銭でした。前日の米国市場でハイテク株が売られた流れが波及し、国内の新興市場では値がさ株の一角が軟調に推移しました。【7177】GMOフィナンシャルホールディングスや【3933】チエル、【7071】アンビスホールディングスなどが下落しました。半面、【6890】フェローテックホールディングスや【4970】東洋合成工業、【4582】シンバイオ製薬などは上昇しました。東証マザーズ指数は終値ベースで前営業日比7.24ポイント安の1,265.43でした。【4488】AI insideや【6027】弁護士ドットコム、【3994】マネーフォワードなどが下落しました。半面、【4477】BASEや【4385】メルカリ、【4478】フリーなどは上昇しました。直近IPO(新規株式公開)銘柄の【6613】QDレーザと【4936】アクシージアは新興市場の売買代金ランキングでそれぞれ首位、2位をつけました。本日東証マザーズ市場に新規上場した【4173】WACULは買い気配のまま取引を終えました。気配値を公募・売り出し価格(公開価格、1,050円)の2.3倍にあたる2,415円に切り上げました。
■本日の言葉
「自由社会の基盤は現場にあり世のリーダーには"下から目線"こそ重要。」(元マイカル社長/西方修)
同氏は、京都大学法学部を卒業後、警察庁のいわゆるキャリア官僚に採用され、人生の前半を過ごしました。どこで仕事をするにしても、同氏のモットーは"下から目線"でした。脚光を浴びない場所で働く人たちの声を聴くことを肝に銘じてきました。経営者に転じても"下から目線"でした。流通大手マイカル(後にイオンが吸収合併)で経営幹部の仕事に携わった時も、全国の店舗を回り、働く人の話を聴きました。世の中を見渡すと、問題を起こすのは、権力を盾に現場の思いを顧みない"上から目線"のリーダーです。一方で世の中を良くするには、強いリーダーシップが必要なのです。