「日経平均株価は続落、米CPI発表直前で買い手控えムード!」
10日の国内株式市場で日経平均株価は続落し、前営業日比270円33銭安の2万7,446円10銭で終えました。
本日の国内株式市場は前日の米株安を受け、主力株をはじめ広範囲に売りがかさむ展開になりました。前日の米国株式市場では、中間選挙で上院が大接戦となり、共和党が勝利するとみていたマーケットの思惑が揺らいだことから、幅広い銘柄に利食い急ぎの動きが顕在化しました。NYダウは600ドル超の下げとなったことで、国内株式市場でも投資家のセンチメントが悪化しました。また、日本時間今晩に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、押し目買いの動きも限定的な展開でした。個別株は引き続き決算発表に絡む売り買いが目立ち、好決算銘柄と決算内容の悪かった銘柄とで明暗を分けている様子も窺えました。日経平均株価は朝方に先物主導で350円近い下落をみせましたが、その後は下値抵抗力を発揮し、2万7,000円台半ばで踏みとどまりました。買い手控え感は強かったものの、売買代金は3兆円台を維持しました。
【業種別】
ではパルプ・紙、食料品、銀行などが上昇した一方、ゴム製品、石油・石炭、輸送用機器などが下落しました。
【個別銘柄】
では、【9984】ソフトバンクグループが軟調、【6758】ソニーグループ、【8035】東京エレクトロンなども売りに押されました。【9983】ファーストリテイリングが売られ、【8801】三井不動産も下値を探りました。その他にも、【6498】キッツが大幅安、上期の着地が計画を下振れた【4997】日本農薬が後場に入り急落しました。
半面、【6920】レーザーテックが利益確定売りをこなし頑強な動き。【7012】川崎重工業が高く、【8058】三菱商事も上昇しました。【3659】ネクソンも買いを集め、【2120】LIFULLが値幅制限いっぱいに買われ値上がり率でトップになりました。【5803】フジクラなどもストップ高に買われ、【7280】ミツバも物色人気となりました。
【チャート分析】
10日の日経平均株価・日足は上下にヒゲを伴う「小陰線」となりました。75日移動平均線(2万7,619円82銭)や5日移動平均線(2万7,552円40銭)を再び下回り、地合いが悪化しました。日足・一目均衡表の雲(上限:2万7,422円37銭)は終値で上回り粘り腰を見せましたが、75日移動平均線は下向きになっており、上値の重さも意識されそうです。
東証プライム市場の売買高は12億7,037万株、売買金額は概算で3兆0,812億円でした。
10日の新興企業向け株式市場で東証マザーズ指数は続落しました。終値は前営業日比2.88ポイント(0.39%)安い735.47でした。前日の米国株式相場が下落したのが重荷となり、国内の新興企業向け市場でも売りが優勢でした。一方、好決算銘柄を物色する動きも目立ちました。
【東証グロース市場】
では、【4194】ビジョナルや【9552】M&A総合研究所が下落しました。一方、【4485】JTOWERや【9229】サンウェルズが上昇しました。