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佐々木朗希、平静と度胸で勝負 侍ジャパン21日準決勝


 
 
#WBC #佐々木朗希 #プロ野球
2023/3/20 18:13
ブルペンに入り投球練習する佐々木朗。準決勝では「自分が出せるベストを尽くしたい」と語る(マイアミ)=共同
メジャーの球場に足を踏み入れた日本の多くの選手は、これまで経験したことのない雰囲気を感じ取っていた。それは圧倒されるというより、高揚感に近いものかもしれない。「本当にうれしそうで、緊張感のある、すごくいい表情をしている」。栗山監督が見たチーム状態も上々らしい。

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マーリンズの本拠地、ローンデポ・パークは2012年に開場した開閉式のドーム球場。外野が広く本塁打が出にくいことから投手有利とされる。投手力を軸にした守りを土台にロースコアの展開に持ち込みたい日本には好都合だろう。これまで防御率は参加チームトップの1.80。対戦相手が格下だったことを割り引いても、一発が出やすい東京ドームで失点を抑えられていたことは自信になる。

準決勝の先発を託された佐々木朗希(ロッテ)は日本よりも硬いブルペンのマウンドで軽く投げ込んだ。「少しでも本番に近い感触を確かめられたらと思って」。吉井投手コーチから登板日を聞いたのは準々決勝のイタリア戦。「大事な試合というのは分かっていたので身が引き締まる。自分が出せるベストを尽くしたい」。自慢の剛速球を軸に抑える準備はできている。

試合会場での練習でマウンドを確認する佐々木朗(右)=共同
メキシコがプエルトリコを下した準々決勝を現地で観戦した。印象は「スイングが鋭くて一発のある打線」。救援には山本由伸(オリックス)が控える可能性があり、長いイニングを投げるために力を温存していくことはあまり考えていない。「ゼロで抑えることがすごく大事。球数を気にするよりアウトを積み重ねたい」

1次リーグのチェコ戦では360度から日本のファンの声援を受けたが、米国では勝手が違う。マイアミは中南米の移民が多く、アウェーの空気が充満するだろう。気後れせず、平静を保てるか。21歳の若き右腕の度胸も試される。

「環境が違っても言い訳にしかならない」と話す栗山監督は「絶対にやれることをやりきっていく。こちらから崩れない。それが大前提になる」と勝負のポイントを挙げる。日本には守備のミスで決勝点を許した17年準決勝の苦い記憶がある。今回の人工芝のグラウンドは守りやすいと野手陣はいうが、1次リーグで米国を破るなどして勢いに乗る相手に隙を見せれば一気にのみ込まれる。「我慢の試合になる」(栗山監督)ことは踏まえておかなければいけない。

栗山監督は強豪を破ってきたメキシコとの一戦が「我慢の試合になる」と覚悟する=共同
メキシコ先発のサンドバルはエンゼルス大谷翔平のチームメート。スライダーやチェンジアップを駆使する左腕の特徴を知る大谷は「まずは打者がどれだけ(佐々木朗を)楽にさせてあげられるか。自分のスイングができれば問題なく打てるんじゃないか」と頼もしい。

自身は決勝に進めば「中継ぎでいく準備はもちろんしたい」とも語った。「球団にわがままを聞いてもらって、いろいろと許容してもらっている。最後の最後、自分の体と相談しながら決めたい」。そのチャンスは巡ってくるか。自らのバットで道を切り開きたいところだ。

(渡辺岳史)

準決勝に向けて調整する大谷。決勝に進めば中継ぎでの登板を視野に入れる=共同
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