バンブーズブログ

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村上宗隆と岡本和真がアベック弾、パワーでもお株奪う


 
 
#WBC #村上宗隆 #プロ野球
2023/3/22 19:46
決勝の二回、村上が右中間に同点ソロを放つ=共同
小技や機動力を駆使してきた過去のチームとはひと味もふた味も違う。今大会の日本は大リーグのオールスター級が並ぶ米国の重量打線にパワーでも負けていなかった。相手のお株を奪う破壊力を見せたのは日本球界を代表する2人の長距離砲だ。

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二回、絶好調のターナーに先発今永が豪快な先制ソロを浴びた。沸き立つ場内。相手に傾きかけた流れを一振りで戻したのが昨季56本塁打三冠王・村上だ。

メキシコとの準決勝で逆転サヨナラ打を放った23歳の勢いは一夜明けても続いていた。先制された直後、先頭で打席に立つと、初球の真ん中92マイル(約148キロ)を捉えた大飛球は右翼席上段に一直線。昨季メジャー13勝の右腕ケリーの失投を見逃さない完璧な一打に「すごく気持ちのいいホームラン」。余韻に浸りながら、ゆったりとベースを一周した。

ベンチでは大谷ともハイタッチをして喜びを共有した。4番に座った1次リーグは大谷の後ろに控える重責が体を縛って打率1割台と低迷。「あんな打者ではない。本当に世界がびっくりするような打者だと、このWBCで証明したいと思って僕はやってきた」。栗山監督は村上を信じ、才能を引き出そうと手を尽くしてきた。最後の試合でようやく打てたWBC1号は監督に報いる同点弾でもあった。

シャンパンファイト前に記念撮影する大谷(右)と村上=共同
岡本和も続き、四回、左中間最深部に届けた。前日は本塁打性の当たりを左翼手に好捕されて幻に終わっていただけに、今回は文句なし。代表では本職の三塁だけでなく左翼や一塁をこなすなど様々な役割を求められたが、持ち前の打棒で貢献した。

今大会は打ち勝つ試合も多く、力強い打球がよく飛んだ。09年の優勝メンバーでもあるダルビッシュは「今はウエートトレーニングなど新しい情報が入ってきている。投手が投げる球も、野手の打球を見ても違う。全くレベルが変わっていると思う」と話す。2人の本塁打は「スモールベースボール」だけではなくなった日本の進化を示した。

(渡辺岳史)