バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

ロシア、ベラルーシに戦術核兵器の配備で合意


 
 
#ウクライナ侵攻 #ヨーロッパ
2023/3/26 5:12
ロシアのプーチン大統領=ロイター
ロシアのプーチン大統領は25日のロシア国営メディアのインタビューで、ベラルーシに戦術核を配備することで同国と合意したと述べた。7月1日までに戦術核兵器の貯蔵施設を建設する予定としている。ウクライナ侵攻で苦境が伝わる中、欧米諸国へのけん制を一段と強める狙いとみられる。

プーチン氏は「米国は何十年も前から戦術核を(欧州の)同盟国の領土に配備してきた」などと述べ、米国への対抗措置だと強調した。ベラルーシのルカシェンコ大統領が北大西洋条約機構NATO)加盟国への戦術核兵器の配備を懸念しており、合意に至ったという。

実際に戦術核をいつ配備するのかなどには触れなかった。「核不拡散条約には違反しない」との考えも示した。配備する戦術核兵器はロシアが管理し、ベラルーシに譲渡はしないとした。

プーチン氏はインタビューで、ベラルーシ国内に戦術核兵器を搭載できる航空機を10機配備したと明らかにした。すでに同国内に配備済みで、核弾頭を搭載できる弾道ミサイル「イスカンデル」の運用に関する訓練も4月から開始すると述べた。

戦術核兵器核兵器の中では比較的小型で射程は500キロメートル以下とされる。ベラルーシウクライナの北側に接しており、ウクライナに戦車などの支援を進める欧米諸国へ対抗する考えを一層あらわにした。

プーチン氏はまた、英国のウクライナへの劣化ウラン弾の供与について危険性を指摘した。プーチン氏は21日にも劣化ウラン弾が「核を成分とする武器だ」と懸念を示し、「(使用が)現実になれば、ロシアはしかるべき対応をとらざるを得なくなる」と述べていた。劣化ウラン弾を巡ってはショイグ国防相も「核による軍事衝突に近づくことになる」と批判を強めていた。

英政府は敵の戦車の装甲を貫通できる劣化ウランを使用した砲弾をウクライナに供与することを認めている。国連の関係機関は劣化ウランを使用すると、粉じんが肺などの臓器に入り、健康被害が出る恐れがあると指摘している。

国防省劣化ウランは「標準の(砲弾の)材料であり、核兵器とは何の関係もない」と反論している。「科学者の調査で人体や環境への影響は低いと評価されている」と説明し、ロシアが故意に誤った情報を流布していると説明した。