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WBCアーカイブ・2023年 日本優勝、大谷翔平MVP


 
 
#WBC #大谷翔平 #村上宗隆
2023/3/27 5:00
第5回WBCで米国に勝って優勝し、喜ぶ大谷(中央)ら日本の選手たち(米マイアミ)=共同
野球の国・地域別対抗戦、ワールド・ベースボール・クラシックWBC)の第5回大会で日本が3大会ぶり3度目の優勝を果たした。米大リーグと日本のプロ野球から精鋭が集まり「史上最強」とうたわれた日本代表は準決勝でメキシコに逆転サヨナラ勝ち、決勝では日本を凌駕(りょうが)する陣容で勝ち上がってきた米国に勝利した。日本代表のWBCでの戦いぶりを振り返る「WBCアーカイブ」、今回は栗山英樹監督が率いた2023年の「侍ジャパン」の戦いぶりをたどる。


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1次リーグ(3月9〜12日・東京ドーム)

【第1戦 ○日本8-1中国】

1次リーグB組の日本は一回、押し出し四球で先制。四回、大谷翔平エンゼルス)が2点二塁打を放ち、七回は牧秀悟(DeNA)がソロ。八回は山田哲人(ヤクルト)の適時打と押し出し四球、甲斐拓也(ソフトバンク)の2点二塁打で4点を奪った。投打「二刀流」で先発した大谷は4回を被安打1、無失点。2番手の戸郷翔征(巨人)が3回1失点に抑え、湯浅京己(阪神)、伊藤大海(日本ハム)とリレーした。

初戦の中国戦に投打で先発し、4回無失点だった大谷(東京ドーム)=共同
七回、牧が右越えに本塁打を放つ=共同
2番手で出た戸郷は3回1失点だった=共同
八回に登板した湯浅=共同
【第2戦 ○日本13-4韓国】

0-3の三回、日系人として初めてWBC日本代表入りしたラーズ・ヌートバー(カージナルス)、近藤健介(ソフトバンク)、吉田正尚レッドソックス)の適時打で4点を奪い逆転。五回は近藤のソロなどで2点を加え、六回は大谷、吉田、岡本和真(巨人)の適時打などで5点を奪った。犠飛も放った吉田は3安打5打点。ヌートバーは五回の中堅守備で前に落ちようかという飛球をダイビングキャッチした。先発のダルビッシュ有パドレス)は3回3失点、2番手の今永昇太(DeNA)は3回1失点。宇田川優希(オリックス)、松井裕樹楽天)、高橋宏斗(中日)はいずれも1回無失点だった。

韓国戦の三回、吉田が中前に逆転の2点適時打を放つ。3安打5打点の活躍だった(東京ドーム)=共同
五回の守備で飛球を中堅・ヌートバーが好捕=共同
先発したダルビッシュ=共同
八回に登板した松井裕=共同
【第3戦 ○日本10-2チェコ】

0-1の三回、吉田の2点二塁打と山田の適時打で3点奪い逆転。四回はヌートバー、近藤、大谷の適時打と吉田の犠飛で4点。五回は牧原大成(ソフトバンク)が適時打、八回は牧のソロと山川穂高(西武)の犠飛で2点を加えた。先発の佐々木朗希(ロッテ)は3回2/3を投げ8奪三振、1失点。2番手の宇田川が四回途中から打者1人を抑え、五回から登板した宮城大弥(オリックス)が5回を被安打2、7奪三振、1失点と好投した。

チェコ戦の三回、山田が左翼に適時打を放つ(東京ドーム)=共同
先発した佐々木朗=共同
四回途中から登板した宇田川=共同
五回から登板した宮城は5イニングを1失点に抑えた=共同
【第4戦 ○日本7-1オーストラリア】

一回、大谷が東京ドーム右翼席後方の広告看板を直撃する先制3ランを放つ。二回はヌートバー、近藤が適時打。四回は押し出し四球、五回は中村悠平(ヤクルト)の適時二塁打で突き放した。先発の山本由伸(オリックス)は4回を被安打1、8奪三振、無失点。高橋奎二(ヤクルト)、大勢(巨人)、湯浅、高橋宏とリレーした。大谷が1次リーグB組の最優秀選手(MVP)に選ばれた。

オーストラリア戦の一回、大谷が右中間に先制3ランを放つ(東京ドーム)=共同
二回、近藤が右翼に適時二塁打を放つ=共同
先発した山本。4回無失点と好投した=共同
五回から登板した高橋奎=共同
準々決勝(16日・東京ドーム)

【○日本9-3イタリア】

三回、大谷のバント安打などで好機をつくり、岡本和の3ランなどで4点先行。五回は村上宗隆(ヤクルト)と岡本和が適時二塁打。韓国戦で右手小指を骨折し、1次リーグの残り2試合を欠場した源田壮亮(西武)が「8番・遊撃」でスタメン復帰し、七回に適時打。七回は吉田もソロを放った。先発の大谷は4回2/3を2失点。伊藤が五回途中から登板してピンチを脱し、3番手で今永、4番手でダルビッシュが登板。九回に大勢が投げて無失点で締めた。

イタリア戦の三回1死一塁、大谷がバント安打を決める(東京ドーム)=共同
三回、岡本和が左越えに3ランを放つ=共同
右手小指骨折のけがをおしてイタリア戦に出場し、打球を処理する遊撃・源田。七回には適時打を放った=共同
六回に登板した今永。1回を無失点に抑えた=共同
九回を締めた大勢=東京ドーム
準決勝(20日・米マイアミ)

【○日本6-5メキシコ】

0-3の七回、吉田の3ランで同点に追い付く。八回に2点を勝ち越されたが、その裏に山川の犠飛で1点差に追い上げ、4-5の九回は大谷の二塁打と吉田の四球でつくった無死一、二塁の好機に村上が2点二塁打を放ち、逆転サヨナラ勝ちした。先発の佐々木朗は4回3失点。山本が2番手で登板し3回1/3を2失点。湯浅、大勢とつないだ。

メキシコ戦の七回、吉田が右翼ポール際に同点3ランを放つ(米マイアミ)=共同
七回1死一塁、打者トーマスの時にトレホの二盗を阻止する捕手・甲斐=共同
八回、代打・山川が犠飛を放つ=共同
九回、村上が逆転サヨナラの2点二塁打を放つ=共同
サヨナラ打を放ちチームメートに祝福される村上(中央)=共同
決勝(21日・米マイアミ)

【○日本3-2米国】

0-1の二回、村上が同点ソロを放ち、さらに1死満塁からヌートバーの内野ゴロの間に勝ち越す。四回は岡本和がソロ。先発の今永は2回1失点、2番手の戸郷は2回無失点。高橋宏、伊藤、大勢はいずれも1回無失点に抑えたが、八回に出たダルビッシュがソロを浴びて1点差に迫られる。3-2の九回に大谷が登板、先頭に四球を与えたが次打者を併殺打に打ち取り、最後はエンゼルスの同僚、マイク・トラウトを空振り三振に仕留め日本の09年大会以来14年ぶりの優勝が決まった。

大会MVPには大谷が選ばれた。ベストナインは日本から大谷が投手と指名打者(DH)の2部門、吉田が外野手で選出された。大谷は23打数10安打で打率4割3分5厘、1本塁打、8打点、投手では3試合に登板し2勝1セーブ、9回2/3を投げ防御率1.86をマークした。吉田は22打数9安打で打率4割9厘、2本塁打、大会新記録となる13打点を挙げた。

米国との決勝の二回、村上が右中間に同点ソロを放つ(米マイアミ)=共同
四回、岡本和が左中間に本塁打を放つ=共同
五回に登板し無失点の高橋宏=共同
六回に登板し無失点に抑えた伊藤=共同
九回2死、大谷がトラウトを空振り三振に仕留め、優勝を決めた=共同
優勝を決めてガッツポーズの捕手・中村。決勝は一人でマスクをかぶり7人の投手をリードした=ゲッティ共同
優勝を果たし、胴上げ投手となった大谷(左から3人目)のもとに駆け寄る日本ナイン=共同
大谷(左)と抱き合う栗山監督=AP
優勝トロフィーを手に記念撮影する栗山監督(中央)と日本の選手たち=共同
トロフィーを手にポーズをとる吉田。大会新記録の13打点をマークし外野手のベストナインに選ばれた=共同
トロフィーを手にする大谷。大会MVPに選出され、投手とDHの2部門でベストナインにも選ばれた=USA TODAY

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