バンブーズブログ

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NYダウ反落、50ドル安 債務上限合意も解けぬ警戒


 
 
 
2023/5/31 5:14
 
【ニューヨーク=竹内弘文】30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅反落し、前週末比50ドル(0.2%)安の3万3042ドルで引けた。バイデン大統領と野党・共和党マッカーシー下院議長は27日に債務上限の一時停止で合意したが、市場参加者は米議会での採決の行方を注視しており、なお警戒を解いていない。

ダウ平均は前週末26日に合意形成への期待から300ドル強上昇していた。合意発表後最初の取引となった30日はさらに株を買う動きは乏しく、むしろ議会通過までに残る不確実性が相場の重荷となった。

上下両院を通過し法律が成立してはじめて債務上限問題は回避される。最初の山場は31日に予定される下院採決だ。共和党は下院で多数派を握るが、党内の強硬派の一部は合意案に反対している。

米オアンダのエドワード・モヤ氏は、政府資金が底をつく「Xデー」の前の議会通過が大方の市場参加者の一致した見方であると説明する。ただ「金融危機直後に『不良債権救済プログラム(TARP)法案』を1回否決したような事態が繰り返される可能性も残る」とも指摘した。08年9月、大勢の予想に反してTARP法案が初回採決で否決されると市場は混乱した。

債券市場では過度な警戒感が後退する様子も見られた。6月6日に償還を迎える財務省短期証券(Tビル)利回りは一時5.3%近辺まで低下(債券価格は上昇)した。前週は債務不履行リスクに対する警戒から7.5%近くまで上昇する場面もあった。