原子力規制委員会とは 強い独立性、原発再稼働を審査
きょうのことば
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2024/7/27 2:00
▼原子力規制委員会 東京電力福島第1原発の事故を受け、2012年に発足した原子力発電所の安全審査を担う独立機関。国家行政組織法3条に基づく「三条委員会」として行政に対して強い独立性を与えられており、震災後に停止した原発を電力会社が再稼働させるには規制委の安全審査に合格する必要がある。
規制委は委員長と委員の計5人の合議制で規制の基準作りや再稼働審査などを進める。メンバーには原子力工学や医学などを専門にする大学教授や研究者らが就いている。事務局は原子力規制庁が務めている。事故前までは原発を推進する経済産業省の部局だった「原子力安全・保安院」が安全規制を担っていたが、経産省から切り離して規制委に移行した。
政府は中長期的なエネルギー政策を示す「エネルギー基本計画」を2024年度内に見直す。40年度の電源構成を議論するが、現行計画では30年度時点で原子力の割合を20〜22%に増やすと掲げている。電力会社が規制委に申請して再稼働を目指す27基がほぼ全て動く前提の数字だが、再稼働できたのは12基にとどまる。