燃料電池車とは 世界販売、35年に40万台予想
きょうのことば
#きょうのことば #中部 #自動車
2024/8/28 2:00
▼燃料電池車 水素と空気中の酸素を化学反応させて発電する「燃料電池(FC)」を搭載した車。生み出した電気でモーターを駆動させて走る。化学反応時には水しか生まれず、二酸化炭素(CO2)や有害な排出ガスを出さない。英調査会社のグローバルデータは、乗用車などFCVの世界販売が2035年に現状の約40倍の40万台になると予想する。
エネルギーの充塡時間や航続距離で強みを持つが、普及のカギは水素関連技術の低コスト化だ。FCシステムの値段は高く、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は加工や材料のコストを30年までに7割削減する必要があるとする。インフラでも再生可能エネルギーで作った安価な水素の調達や、供給拠点の水素ステーションの整備が新たに求められる。
トヨタ自動車は14年に世界初の量産FCVセダン「ミライ」を投入し、18年にはバスも投入するなど市場拡大を主導してきた。FCシステムはトラックや鉄道にも提供する方針で、水素の経済圏を広げることでシステムの低コスト化を狙う戦略だ。