2024/8/29 9:11 (2024/8/29 15:31 更新)
29日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反落し、終値は前日比9円23銭(0.02%)安の3万8362円53銭だった。米半導体大手エヌビディア株が28日の決算発表後に時間外取引で急落したことを受けて、東京市場では半導体関連株が売られ、日経平均の下げ幅は一時400円を超えた。売り一巡後は主力株に押し目狙いの買いが入って上昇に転じる場面もあった。
エヌビディアが28日に発表した2024年5〜7月期の決算は売上高と純利益、あわせて示した8〜10月期の売上高見通しがいずれもQUICK・ファクトセットがまとめた市場予想を上回った。もっとも同社がこれまで収益の高い成長を示してきたとあって、投資家の一部からは物足りないと受け止められ、エヌビディア株は日本時間29日早朝の時間外取引で大幅安となった。東京市場では東エレクやディスコなど半導体関連に売りが波及した。28日の米株式市場でダウ工業株30種平均など主要な株価指数が下落したのも日本株の重荷だった。
日経平均は上昇に転じる場面もあった。日経平均が3万8000円を下回る水準では値ごろ感が意識されやすく、政策保有株式の縮減を進める保険株が上昇するなど、日本企業の変革に着目した中長期の投資家の買いが入った。米ハイテク株の指数先物が日本時間29日の取引で底堅く推移すると、朝方に売られたアドテストなど半導体関連の一角に押し目買いが入った。
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸した。終値は0.90ポイント(0.03%)高の2693.02だった。JPXプライム150指数も3日続伸し、2.16ポイント(0.18%)高の1211.71で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆8556億円と、8営業日連続で4兆円の大台を下回った。売買高は16億305万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は944。値上がりは637、横ばいは61だった。
ソフトバンクグループ(SBG)やニデック、トヨタが下げた。一方、ファストリやKDDI、ファナックは上げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕