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⭐️《日鉄のUSスチール買収》

日鉄、2つの懸念払拭目指す USスチール買収計画再申請へ
 
 
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2024/9/18 9:07(2024/9/18 19:11 更新)
 
買収が成立するかどうかの判断は11月の米大統領選後に持ち越される公算が大きくなった
日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について米政府が安全保障上の審査を再び受け付けることが18日、分かった。審査期間が90日間延びることになる。可否の判断は11月の米大統領選後になる公算が大きい。日鉄にとって買収計画が政治問題化することを回避できることになる。

外国企業による米企業の買収について審査する対米外国投資委員会(CFIUS)が日鉄の再申請を認めた。関係者が明らかにした。日鉄は近く審査の申請を出し直すとみられる。これまでは23日までに審査を終える予定だった。

CFIUSは8月、買収は米国の経済安保上の懸念があると日鉄に伝えていた。9月初めにはバイデン大統領が買収中止を命じる方向で調整に入ったと欧米メディアが報じた。審査が延長されることで、最終的な判断は11月5日の大統領選後になるもようだ。

 
USスチールの買収を巡ってはバイデン大統領に加え、民主党候補のハリス副大統領や共和党候補のトランプ前大統領からも懸念や反対する声が出ていた。審査当局の判断が延長されることで日鉄は買収計画が大統領選中に政治問題化するリスクを減らせることになる。

買収の承認には経済安保上の2つの懸念を払拭する必要がある。

1つ目は米国の鉄鋼生産能力の縮小だ。ロイター通信によると、CFIUSは日鉄とインド市場の関係を問題視している。8月に日鉄に送った書簡で「日鉄が米国の生産をインドに移す可能性がある」と言及していた。

インドは中国に次ぐ成長市場だ。日鉄は現地の製鉄所を買収し投資を続けている。CFIUSは買収後にUSスチールが米国に持つ生産拠点をインドに移していくことに懸念を示していた。日鉄は約141億ドル(約2兆円)の買収金額とは別に計27億ドルの追加投資でUSスチールの老朽設備などの更新を公表した。米国での生産能力を維持していく方針だ。

2つ目は関税だ。CFIUSは中国から輸入される割安な製品に対抗するため、USスチールが過去に輸入鋼材に対する関税引き上げなどの救済措置を求めたことに言及した。この救済措置に日鉄が反対したことがあるとし、米国が保護主義的な政策を進める上で障害になるとの懸念を示した。

日鉄とUSスチールはこの指摘についても反論し「事実無根だ」とした。日鉄はUSスチールが米政府に関税引き上げなどの措置を求めることについて干渉しないことを約束していると主張。払拭のため、社内に米国籍の委員による「通商委員会」も設けた。

労働組合との関係改善も課題になる。全米鉄鋼労働組合(USW)は日鉄の買収に反対している。USWは17日、「米政府は明白かつ重要な国防上の理由からこの取引を拒否すべきだ」と改めて反対する声明を出した。USWは政治力が強い。民主・共和両党とも組織票を取り込もうとしている。米政府の最終判断は大統領選後になる公算が大きいが、引き続き対話が欠かせない。

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