EVの中古電池とは 30年代から廃棄本格化
きょうのことば
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2024/10/7 2:00
▼EVの中古電池 電気自動車(EV)の廃棄時に排出される車載電池。主流のリチウムイオン電池だと寿命は一般的に8〜10年とされる。日本では2030年代から廃棄が本格化する。廃棄量は30年に約15万台分になり、廃棄される電池に含まれる資源の量は2万トン弱に達するとみられている。
EVを1台生産するにはガソリン車の約6倍の200キログラム程度の鉱物資源を消費する。特に電池はコバルトやリチウムなど希少金属を大量に使う。電力分野の蓄電池の需要増も重なるため、国際エネルギー機関(IEA)は40年までの20年間でリチウムの世界需要は現在の約13倍、ニッケルやコバルトは同6倍程度に増えると予想する。
日本は希少金属の調達で中国依存度が高く、経済安全保障上のリスクとなっている。日本総研は使用済みEV電池の資源を循環させる仕組みを確立できれば、50年時点でEV電池のリユース(再利用)関連で2兆1000億円、再資源化などリサイクル関連で2500億円の国内市場が生まれると試算している。
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