少数与党とは 弱い政権基盤、短命の例多く
きょうのことば
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2024/11/12 2:00
▼少数与党 与党の議席数が衆院で過半数に届かないことを指す。与党だけで法案や予算案を成立させることができないため、野党の協力を得る必要がある。政権運営は不安定になりやすい。野党が内閣不信任決議案を国会提出すれば賛成多数となる可能性が高く、可決すれば政権は内閣総辞職か衆院解散・総選挙への判断を迫られることになる。
少数与党の内閣は政権基盤が弱く、短命に終わるケースが多い。1994年発足の羽田孜内閣は首相指名の直後に政権の枠組みを巡って不和が生じた社会党の連立離脱によって少数与党になった。わずか64日で退陣した。民主党の野田佳彦内閣は2012年、小沢一郎氏らが消費増税関連法案に反対して離党し、少数与党になる直前まで追い込まれた。野田氏は少数与党への転落は免れたものの、同年11月に衆院解散に踏み切り、民主党は下野した。
現行の衆院の選挙制度「小選挙区比例代表並立制」が導入されてから自民党中心の政権が少数与党になったことはない。野党第1党の立憲民主党は日本維新の会や国民民主党といったほかの野党と主要政策などで隔たりがある。自公政権は法案や予算案ごとに各野党と調整し、採決時の過半数の確保をめざすことになるとみられる。
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