NYダウ反落、138ドル安 利益確定売り目立つ
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2024/11/28 5:30(2024/11/28 7:09 更新)
【ニューヨーク=佐藤璃子】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比138ドル25セント(0.3%)安の4万4722ドル06セントで終えた。感謝祭の祝日をひかえた持ち高調整の売りや、連日高値を付けた後で主力株に利益確定売りが出た。米経済の底堅さを示す指標の発表を受けて取引時間中としては初めて4万5000ドルを上回る場面もあり、方向感を探る展開となった。
朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数は21万3000件と市場予想(21万5000件)を下回り、労働市場の底堅さを反映した。10月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比で0.2%上昇。市場予想通りで、伸びは前月と同じだった。
米経済の底堅さを示す指標の発表を受け、ダウ平均は取引時間中に前日比約140ドル高の4万5000ドルを初めて上回る場面もあった。ただ、感謝祭の祝日を翌日にひかえ、ダウ平均は前日まで連日で最高値を更新した後で、利益確定や持ち高調整の売りが出やすかった。
インフレ鈍化に想定より時間がかかっているとの見方から「米連邦準備理事会(FRB)にとって安心材料とはならない」(英調査会社キャピタル・エコノミクスのステファン・ブラウン氏)と指摘する声もあり、相場の頭を押さえた。
個別銘柄ではナイキやユナイテッドヘルス・グループなどが買われ、午前中のダウ平均の上げを先導したが、午後にかけてハイテク株を中心に売りが広がった。顧客情報管理(CRM)ソフトウエア大手のセールスフォースが4%安、エヌビディアやマイクロソフトが1%安となった。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、米パソコン大手デル・テクノロジーズが12%安となった。前日発表した8〜10月期決算と収益見通しがふるわず、AI向けサーバーが業績を押し上げるとの期待が後退した。