バンブーズブログ

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NYダウ小反発、57ドル高 Apple株の下げが重荷


 
 
 
2023/9/8 5:13 (2023/9/8 6:02 更新)
 
【NQNニューヨーク=戸部実華】7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前日比57ドル54セント(0.2%)高の3万4500ドル73セントで終えた。前日までの2日間で400ドル近く下げた後で、ディフェンシブ株を中心に買いが入った。半面、米金融引き締めの長期化観測は根強い。中国政府の規制強化への懸念からスマートフォンのアップルが売られ、投資家心理の悪化につながったことも相場の重荷となった。

米国の物価高止まりへの懸念が根強く残るなか、国内外の景気の先行き不透明感が意識されやすかった。業績が景気に左右されにくいディフェンシブ株に買いが入った。バイオ製薬のアムジェンが2%上昇し、医療保険のユナイテッドヘルス・グループや製薬のメルク、医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も高い。アナリストが投資判断を引き上げた外食のマクドナルドも買われた。

ダウ平均の上値は重く、下げに転じる場面もあった。朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数は21万6000件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(23万件)を下回った。2023年4〜6月期の単位労働コストの改定値は速報値から上方修正され、前期比2.2%上昇と市場予想(1.9%上昇)も上回った。市場では「コアインフレは高止まりしそうで、追加利上げ観測を高める」(LPLファイナンシャルのクインシー・クロスビー氏)との声が聞かれた。

長期金利の先高観があるうえ、中国政府による米ハイテク企業を対象とした規制強化への懸念もハイテク株売りにつながった。スマートフォンのアップルは続落し、3%安で終えた。同社のスマホiPhone(アイフォーン)」を巡り、中国政府が政府系機関や国有企業に対しても使用を禁じることを検討していると伝わった。市場では「規制対象が他の米ハイテク企業にも広がるとの不透明感がくすぶった」(オアンダのエドワード・モヤ氏)との見方もあった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続落し、前日比123.639ポイント(0.9%)安の1万3748.832で終えた。エヌビディアが2%安、クアルコムが7%安となるなど、半導体関連株の下げが目立った。