バンブーズブログ

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『マクロ経済スライド』物価変動費に合わせた年金調整

 年金給付抑制、将来世代の負担減
 
きょうのことば
#きょうのことば
2023/11/17 2:00
マクロ経済スライド 公的年金の給付額を物価や賃金の伸びよりも抑制する仕組みで、2004年の年金改革で導入した。少子高齢化で年金受給者が増える一方、現役世代は減少が見込まれる。将来世代の負担が重くなりすぎないよう、厚生年金の保険料率上限を18.3%に固定し、財源の範囲内に給付水準を抑える働きを持つ。

 
毎年度の年金額は賃金や物価の変動に応じて決まり、マクロ経済スライドは物価や賃金がプラスの年に発動する。デフレの場合は発動できないほか、支給額が前年度を下回らないように発動する決まりがある。抑制が不十分な状態が続くと、将来世代の年金給付の減少につながる恐れがある。

スライドの調整率は公的年金被保険者の変動と平均余命の伸びに基づき設定する。16年の制度改正では未調整分を翌年度以降に繰り越す仕組みが導入された。ただ、繰り越しがたまった場合に、物価上昇局面でまとめて調整するため、給付の目減り分が大きくなる。高齢者の消費意欲を冷やす懸念がある。