バンブーズブログ

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米国株15時、ダウ反発 米追加利上げ観測の後退が支え


 
 
#米国・欧州株概況 #海外 #マーケット
2023/11/23 5:04
【NQNニューヨーク=戸部実華】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、15時現在は前日比154ドル31セント高の3万5242ドル60セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測の後退が株買いを後押ししている。米長期金利がこのところ水準を切り下げ、株式の相対的な割高感が薄れている。出資先の経営問題が解決に向かっているソフトウエアのマイクロソフトが買われ、ダウ平均を支えている面もある。

22日朝の米債券市場で長期金利は一時、前日比0.03%低い4.36%と9月中旬以来の低水準を付けた。その後は小幅に上昇したものの、前月末の終値(4.93%)から徐々に切り下がっている。FRBが今回の利上げサイクルを終えたとの観測を背景に金利の先高観が薄れ、高PER(株価収益率)銘柄を中心に買いが入りやすい。

米原先物相場が一時5%ほど下落し、株買いを誘っているとの見方があった。26日に予定されていた石油輸出国機構OPEC)とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の会合が、30日に延期された。減産を巡って産油国の足並みがそろっていないとの観測が広がった。市場では「一段の減産による原油高が警戒されていたため、延期を受けてインフレ懸念が和らいだ」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声が聞かれた。

22日発表の米経済指標は強弱が入り交じる内容だった。週間の新規失業保険申請件数は前週から減り、市場予想を下回った。ミシガン大学が発表した11月の消費者態度指数(確報値)は速報値から上方修正され、市場予想も上回った。一方、10月の耐久財受注額は市場予想以上に減少した。

市場では景気が減速しつつも一定の底堅さを保ち「米経済のソフトランディング(軟着陸)を見込む市場関係者が増えていることが株買いを支えている」(ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートのスコット・レン氏)との見方があった。

個別銘柄ではソフトウエアのマイクロソフトが買われている。資本・業務提携するオープンAIの最高経営責任者(CEO)にサム・アルトマン氏が復帰することが決まり、人工知能(AI)戦略を巡る先行きの不透明感が和らいだとの見方があった。ホームセンターのホーム・デポや工業製品・事務用品のスリーエムも高い。半面、建機のキャタピラーやドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは売られている。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数も反発している。朝方には7月に付けた年初来高値を上回る場面があった。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや交流サイトのメタプラットフォームズが上昇している。一方、半導体のエヌビディアは安い。前日発表の四半期決算と業績見通しは市場予想を上回ったものの、利益確定の売りに押されている。