バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

NYダウ続落、68ドル安 米長期金利の上昇が重荷


 
 
 
2023/9/28 5:15 (2023/9/28 6:05 更新)
 
【NQNニューヨーク=稲場三奈】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比68ドル61セント(0.20%)安の3万3550ドル27セントで終えた。米長期金利が一段と上昇し、株式相場の重荷となった。下げ幅は一時300ドルを超えた。金利の上昇が一服すると、株式への売りも一巡。ダウ平均は次第に下げ幅を縮めた。

米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの観測は根強い。朝方発表の8月の米耐久財受注額は前月比で減少を見込んでいた市場予想に反して増加し、米経済が底堅いとの見方を誘った。原油高がインフレ再燃につながるとの懸念もある。27日の米原先物相場は、米国内の需給引き締まり観測を背景に1バレル94.17ドルと昨年8月末ごろ以来の高値を付ける場面があった。

原油高や米金融引き締めの長期化観測を受けて、米債券市場で長期金利が上昇。一時は前日比0.11%高い4.64%と2007年10月以来の高水準を付けた。相対的な割高感が強まった株式の売りにつながった。市場では「夏の相場をけん引していたハイテク株の持ち高調整の売りが続いている面もある」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との受け止めもあった。

金利上昇でドルが主要通貨に対して上昇している。ドル高で米企業の海外事業の収益が目減りするとの観測も、株売りを誘った。米議会の予算協議が難航し、新しい会計年度が始まる10月1日までに予算案が成立しないリスクがくすぶっていることが投資家心理に影響したとの見方もある。半面、「現時点では株式市場とあまり関係がない」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントのポール・ノルティ氏)との声も聞かれた。

引けにかけては米長期金利の上昇が一服。金利の上昇を嫌気して売られていたハイテク株を中心に買い直す動きが広がった。

朝方は買いが先行していた。27日朝の米債券市場で長期金利が前日終値をやや下回る水準で推移しており、株式の相対的な割高感が薄れたとみた買いが入っていた。

個別では、医薬品・医療機器のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)や金融のゴールドマン・サックススマートフォンのアップルが下落した。スポーツ用品のナイキや映画・娯楽のウォルト・ディズニーも安かった。一方、石油のシェブロンや建機のキャタピラーは上昇。ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォースも買われた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。前日比29.239ポイント(0.22%)高の1万3092.849で終えた。画像処理半導体のエヌビディアやネット検索のアルファベットなどが高かった。半面、アナリストからの目標株価引き下げを受けた電気自動車(EV)のテスラは売られた。