中国の金融行政とは リスク抑制へ党の指導強化
きょうのことば
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2023/12/4 2:00
▼中国の金融行政 中国の習近平（シー・ジンピン）指導部は金融リスクを抑制するため、金融に対する共産党の指導を強めている。3月の機構改革で、金融行政の司令塔である党中央金融委員会を設置した。さらに金融分野の規律強化や腐敗撲滅を担う党中央金融工作委員会を復活させた。
党が10月末に開いた中央金融工作会議は、開発会社が資金繰り難に陥っている不動産金融をめぐり、銀行の健全性を点検する仕組みを整備すると打ち出した。地方政府傘下の投資会社である融資平台が抱える「隠れ債務」が深刻な地方債務問題でも、リスク抑制の仕組みを構築するとした。国際通貨基金（IMF）は、2023年時点で融資平台の債務残高は国内総生産（GDP）の53%に上ると推計。地方政府本体の債務と合わせるとGDPの85%に達する。
機構改革では国務院（政府）に、国家金融監督管理総局を新設した。中国銀行保険監督管理委員会をベースに監督行政を一本化した。中国人民銀行（中央銀行）と同じように、党の指導に基づく金融行政の「実動部隊」と言える。
