バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

元通訳の賭博問題から学ぶこと

大谷翔平選手の元通訳の賭博問題から学ぶこと
 
安田秀一
#SPORTSデモクラシー #コラム #スポーツ
2024/4/22 14:30
 
米大リーグ、ドジャース大谷翔平選手(右)の通訳をする水原一平氏(2月)=ゲッティ共同
米大リーグ・ドジャース大谷翔平選手の元通訳による違法なスポーツ賭博の問題が騒動になっています。

真実はどうかということはひとまず置いておいて、何もかもパーフェクトと思われていた大谷選手が初めて体験しているであろう大きなスキャンダルに、ひとごとながら人生の難しさを実感させられました。同時に、大谷選手がそんな大きな存在だからこそ、日本社会が向き合わねばならない大きな課題をあぶり出してくれた、とも思っています。

それは「スポーツベッティング」です。

オンラインによるスポーツベッティングは欧州を中心に盛んで、世界の市場規模は合法的なものだけで年間数十兆円とされ、違法なものを合わせると年間330兆円にも上るという調査結果もあると報道などで目にしました。

日本でも「toto」などのスポーツ振興くじが実施され、一部解禁されているともいえますが、海外のオンラインブックメーカーで「賭け」をすることは違法となっていて、うっかり賭けてしまうことがないように注意が必要です。

今回スキャンダルとなった米国は、州ごとに憲法がある合衆国。スポーツベッティングについても州ごとに法律が違っていることが、問題を複雑にしている一因でした。ドジャースがホームを置くロサンゼルスのあるカリフォルニア州で違法となっていることから問題が発覚したのですが、日本経済新聞の記事などによると、すでに米国の38州で合法となっており、残りの12州でも多くが解禁に向けた動きを進めています。