アゼルバイジャン大統領、
#ウクライナ侵略 #ヨーロッパ
2024/12/30 0:11
アゼルバイジャンのアリエフ大統領=ロイター
【モスクワ=共同】アゼルバイジャンのアリエフ大統領は29日、カザフスタン西部で起きたアゼルバイジャン航空機墜落について、旅客機が向かっていたロシア南部チェチェン共和国のグロズヌイ上空で「意図的ではないが攻撃された」ことが原因だと表明した。ロシア側に対し、罪を認め、関係者の処罰と補償を行うよう求めた。タス通信などが報じた。
アリエフ氏は最終的な原因はフライトレコーダー(飛行記録装置)の解析で明らかになるとしつつ、旅客機がグロズヌイ周辺で地上から攻撃を受け、制御を失ったのは事実だと強調。通信を妨害する電子戦システムの影響でも制御を失っていたと主張した。
アゼルバイジャンは27日の時点で謝罪と関係者の処罰をロシア側に要求していたという。
ロシアのプーチン大統領は28日のアリエフ氏との電話会談で「悲劇的な事件がロシア上空で起きた」と謝罪し、一定の責任を認めた。プーチン氏はグロズヌイ周辺でロシア軍がウクライナ軍の無人機攻撃を防空システムで迎撃していたことは認めたが、旅客機の誤射には触れなかった。一方、ロシア国内の捜査で軍関係者らが尋問を受けていると述べた。
カザフスタン運輸省は29日、墜落原因調査のため国際民間航空機関(ICAO)の代表がカザフ入りしたと発表した。17人の国際専門家が現場近くの西部アクタウにそろったことになるという。
プーチン氏は28日、カザフスタンのトカエフ大統領とも電話会談。ロシア大統領府によるとカザフの事故調査委員会が実施するフライトレコーダーの解読にはロシア、アゼルバイジャン、ブラジルの専門家の参加を想定。客観的で透明性のある調査となると強調した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、X(旧ツイッター)で「機体の損傷の様子は、防空ミサイルで撃たれたことを強く示している」と指摘。ロシアに「明確な説明」を求めた。
【関連記事】・プーチン氏、アゼルバイジャン機墜落で謝罪 原因触れず
・米国「ロシア撃墜の可能性示す証拠ある」 旅客機墜落