バンブーズブログ

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NYダウ反落、37ドル安 金融不安後退もハイテク安重荷


 
 
#北米
2023/3/29 5:28 (2023/3/29 5:33 更新)

【NQNニューヨーク=横内理恵】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比37ドル83セント(0.1%)安の3万2394ドル25セントで終えた。金融システムを巡る過度な不安が後退したのを受け、ダウ平均は高く始まった。ただ、足元で上昇していたハイテク株やディフェンシブ株への売りが重荷となり、下げに転じて終えた。前週末にかけて急低下していた米国債利回りの上昇も嫌気された。

わ景気敏感株を中心に買いが入り、ダウ平均は午前に120ドル近く上げる場面があった。経営破綻したシリコンバレーバンク(SVB)などの引受先が確定し、米当局が必要に応じて米銀への支援拡充を検討する姿勢を示していることが安心感につながった。信用不安による米銀の急激な貸し渋りが米景気悪化を招くとの懸念も和らいだ。

買いの勢いは続かず、ダウ平均は午後に130ドルあまり下げる場面があった。前週末に3%台前半に低下していた米長期金利が一時、3.57%を付け、政策金利の影響を受けやすい2年債利回りも前週末の3%台後半から4%台に水準を切り上げている。足元の米景気は底堅く、依然としてインフレも高止まりしている。FRBの利上げ打ち止めや利下げへの転換が遠のくことを懸念する声があった。

ダウ平均では医療保険のユナイテッドヘルス・グループなど業績が景気の影響を受けにくいディフェンシブ株の下げが目立った。一部投資家が、金融株や景気敏感株を売ってハイテク株に資金を移していた前週までの動きを巻き戻したといい、スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトなども売られた。

投資家心理の好転を映し、ダウ平均の値動きは今週に入って落ち着いている。高値と安値の差である値幅は255ドルと前週の平均(約500ドル)から縮小した。米株の変動性指数(VIX)も不安心理が高まった状態とされる20を小幅に下回った。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、前日比52.755ポイント(0.4%)安の1万1716.081で終えた。