バンブーズブログ

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NYダウ反発、75ドル高 景気懸念で不安定な値動き


 
 
 
2023/3/24 5:14 (2023/3/24 6:20 更新)

【NQNニューヨーク=矢内純一】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比75ドル14セント(0.2%)高の3万2105ドル25セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ停止が近いとの観測からハイテク株を中心に買われ、一時は481ドル高まで上昇した。ただ、累積的な利上げで銀行の資金調達コストが上がり、融資姿勢が厳しくなるとの懸念が根強い。景気悪化を見越した売りも出て、ダウ平均は下げに転じる場面もあるなど不安定な展開だった。

FRBは22日の米連邦公開市場委員会FOMC)で9会合連続で利上げを決めた一方、2023年末の政策金利見通しを据え置いた。利上げ停止が近いとの観測が強まり、長期金利は3.3%台(前日終値は3.44%)に低下する場面があった。金利低下で相対的な割高感が薄れ、高PER(株価収益率)のハイテク株買いを後押しした。

イエレン米財務長官は23日午後の議会公聴会で「預金保護のために追加的な措置を講じる用意がある」と述べた。前日の公聴会預金保険の拡大に慎重論を述べて株売りを誘った経緯があるだけに、23日は相場の一定の支えになった。

もっとも、ダウ平均は481ドル高まで上げた後は売りに押されて165ドル安まで下げる場面があり、1日を通しては不安定な展開だった。市場では預金金利の上昇による利ざや縮小で銀行経営が圧迫され、貸し渋りが強まるとの警戒が強い。金融株が総じて下げ、エネルギーや資本財など景気敏感セクターも売りが優勢だった。

ダウ平均の構成銘柄では、ソフトウエアのマイクロソフトスマートフォンのアップルが高い。一方、石油のシェブロンや保険のトラベラーズなどが下げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。前日比117.442ポイント(1.0%)高の1万1787.398で終えた。エヌビディアやマイクロン・テクノロジーなど半導体株の上げが目立った。