2023年4月17日 20:44
時事通信ニュース
沖縄県の宮古島周辺で10人が乗る陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶った事故で、自衛隊は17日、海中で発見された機体の周辺から新たに乗員とみられる2人を収容した。身元の特定とともに、近くに残されている1人の収容を急ぐ。
陸自は機体の引き揚げを民間のサルベージ会社に依頼し、21日にも入札で業者を決める。契約期間は6月末までで、原因究明のため、なるべく早い機体回収を目指す。
自衛隊は17日も深い海での作業が可能な海自の「飽和潜水士」を投入し、海底にある機体の捜索を継続した。周辺では16日、乗員とみられる5人が見つかり、2人を収容、死亡が確認された。
防衛省関係者によると、17日の作業でさらに2人を引き揚げたが、いずれも心肺停止状態という。自衛隊は4人の身元の特定を進めており、検視や司法解剖を実施した後、家族が面会する予定。
事故機とみられるヘリの胴体部分は、宮古島と橋でつながる伊良部島の北約6キロの水深106メートルの海底で見つかった。特殊な装置で高い水圧に適応させた飽和潜水による捜索を実施した。