バンブーズブログ

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NYダウ続伸、272ドル高 景気減速の懸念和らぐ


 
 
2023/4/29 5:16 (2023/4/29 6:56 更新)

【NQNニューヨーク=矢内純一】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比272ドル00セント(0.8%)高の3万4098ドル16セントで終えた。およそ2カ月半ぶり高値。午前発表の経済指標が市場予想を上回り、米国景気の先行きへの懸念が和らいだ。半導体インテルが上昇するなど、決算内容が好感された銘柄の上昇も支えとなった。

午前発表の4月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)が前月比4.8ポイント改善の48.6と市場予想(43.5)を大きく上回った。4月のミシガン大学の消費者態度指数も前月から改善し、米景気の底堅さが意識された。

市場では、「大手ハイテク企業の一部など決算発表内容が市場予想を上回るものが目立ち、市場に買い安心感が広がっている」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との声が聞かれた。

ダウ平均は安く始まった。朝発表の3月の個人消費支出(PCE)価格指数は食品とエネルギーを除くコアの前月比の上昇率が0.3%と市場予想と一致した。賃金インフレの動向をみる上で重要な1〜3月期の雇用コスト指数は前の四半期に比べ1.2%上昇し、市場予想(1.0%)を上回った。インフレ圧力の根強さが意識され、持ち高調整売りが先行した。

映画・娯楽のウォルト・ディズニーやクレジットカードのビザなどの消費関連株、建機のキャタピラーや化学のダウといった景気敏感株が買われた。一方、IT(情報技術)のIBMや決算を発表したバイオ製薬のアムジェンが下げた。

ダウ平均は4月に月間で2.5%上昇した。上昇は2カ月連続で、1月以来の上昇率となった。

地域銀行のファースト・リパブリック・バンクは再び急落し、43%安だった。米金融当局が複数の金融機関やファンドと救済策を検討していると伝わり、投資家の不安が広がった。ただ、相場全体に与える影響は限られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸した。前日比84.346ポイント(0.7%)高の1万2226.584で終え、2022年9月以来の高値となった。電気自動車のテスラと半導体のエヌビディアが上昇した。一方、ネット通販のアマゾン・ドット・コムは4%安。前日発表の23年1〜3月期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったが、クラウド事業の減速が重荷となった。