バンブーズブログ

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ウクライナ反攻、7集落を奪還 ダム決壊で戦闘激化


 
 
#ウクライナ侵攻 #ヨーロッパ
2023/6/13 5:23 (2023/6/13 5:47 更新)
ドネツク州でロシア軍から奪還した集落の建物に国旗を掲げるウクライナ兵士ら(11日、公開動画の抜粋)=ロイター
【フランクフルト=林英樹】ウクライナのマリャル国防次官は12日、反転攻勢の開始以降、南部ザポロジエ州と東部ドネツク州でロシア軍が支配していた7つの集落を奪還したと通信アプリ「テレグラム」で明らかにした。南部ヘルソン州のカホフカ水力発電所のダム決壊で戦線が狭まった結果、ロシア軍が防衛線を強化しており、一進一退の攻防が続いている。

マリャル氏は12日、ザポロジエ州北部のロブコボエなど3つの集落を奪還したと語った。すでにドネツク州南部のブラホダトネなど4つの集落をロシア軍から奪い返しており、南東約100キロメートルの一帯で、90平方キロメートルを制圧したという。

ただ欧米から供与された兵器の一部を失うなどロシア軍の抵抗は激しい。ウクライナのゼレンスキー大統領は12日のビデオ演説で「戦闘は熾烈(しれつ)を極めているが我々は前進している。それが重要だ」と語った。

マリャル氏はダムの爆破について、ロシア軍がヘルソン州からザポロジエ州とドネツク州の要衝バフムトの防衛に戦力を集中する狙いがあったと指摘。「ロシア軍で最も戦闘能力の高い部隊が移動している」と語った。

ウクライナの別の国防次官は12日の地元テレビで「ダム爆破で障害ラインをつくり、ヘルソン州からの進軍を不可能にした」と述べ、ロシア軍の防衛能力が不十分だったため、水害を発生させた可能性を指摘した。

一方、フランスのマクロン大統領は12日、ドイツのショルツ首相、ポーランドのドゥダ大統領との共同記者会見で「我々は弾薬や武器の供与を強化してきた。今後数週間にかけて継続していく」と、ウクライナの反攻を支援する考えを改めて示した。

カホフカダム決壊をめぐっては、同ダムから核燃料の冷却水を取得していたザポロジエ原子力発電所への影響が不安視されている。国際原子力機関IAEA)のグロッシ事務局長は12日、ゼレンスキー大統領に今後の対応策を説明するためウクライナに向かっているとツイッターに投稿した。

原発を運営するウクライナのエネルゴアトムは冷却水の貯水量は「十分確保できている」とするが、ロシア軍の制圧下にあり、長期的な影響への懸念が高まっている