バンブーズブログ

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NYダウ14連騰ならず 米金利上昇、利益確定の売り


 
 
#北米 #国際
2023/7/28 5:16 (2023/7/28 6:15 更新)
 
【ニューヨーク=竹内弘文】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比237ドル(0.7%)安の3万5282ドルで引け、14営業日ぶりに下落した。米金利の上昇を材料に株式を売る動きが出た。前日まで36年ぶりとなる13連騰をしており、高値警戒感から利益確定狙いの売りも出やすかった。

「126年ぶり」記録逃す

14連騰になれば1897年以来、126年ぶりの記録になっていた。

ダウ平均の構成銘柄では、航空機部品などを手掛けるハネウェル・インターナショナルが6%安となった。27日に保守的な業績見通しを示したことが嫌気された。IT(情報技術)大手マイクロソフトが2%安となったことも指数を押し下げた。

長期金利は約2週間ぶりに4%台へ上昇(債券価格は下落)した。朝方発表となった4〜6月期の米実質成長率は2.4%(速報値)と市場予想(1.8%程度)を大幅に上回った。市場では「堅調な民間最終需要が引き続き成長のエンジンとなった」(バークレイズのジョナサン・ミラー氏)との受け止めがある。

金利上昇、株価の重荷に

日銀の金融緩和政策の修正を巡る思惑も米金利の上昇要因となった。一般に金利上昇は株価の重荷となりやすい。利払い負担の増加は企業の利益水準を抑えるためだ。安全資産の国債の利回りが上昇すると、リスク資産の株式に投資する魅力が相対的に薄れるという側面もある。

ダウ平均は26日までの13連騰で5%あまり水準を切り上げていた。景気後退は避けられるとの期待に加え、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面終了が近いとの観測が相場を相場上昇を支えた。

FRBのパウエル議長は、米連邦公開市場委員会FOMC)が2会合ぶりの利上げを決めた後に開いた26日の会見で、以降の利上げ有無は「すべてデータ次第」と繰り返した。金融市場では今回の利上げ局面は7月で打ち止めとの見方が多数派を占める。

ただ、「市場は9月利上げの可能性を過小評価している」(BofAセキュリティーズのマイケル・ゲイペン氏)との指摘も根強い。期待を先取りしてダウ平均が歴史的な連騰記録を樹立した後だけに、一段の高値を追いにくかった。