バンブーズブログ

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米国株、ダウ5日続落し475ドル安 インフレや地政学リスク警戒 ナスダックは反落


 
 
#米国・欧州株概況 #海外 #マーケット
2024/4/13 5:49
【NQNニューヨーク=戸部実華】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落し、前日比475ドル84セント(1.23%)安の3万7983ドル24セントと1月下旬以来の安値で終えた。5日続落は6日続落した2023年6月以来。インフレや地政学リスクを巡る懸念が投資家心理の悪化につながった。朝方に四半期決算を発表したJPモルガン・チェースが大幅安となり、ダウ平均を下押しした。

 米国のインフレの沈静化に時間がかかり、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始が市場の想定より遅れるとの懸念が強まっている。ミシガン大学が12日に発表した4月の消費者調査では、1年後の予想インフレ率は3.1%と3月(2.9%)から上昇した。一方、消費者態度指数は77.9と市場予想(79.9)に反して3月(79.4)から低下した。高金利環境が長引き、経済を下押しすることへの警戒も相場の重荷となった。

地政学リスクも買い手控えにつながった。イスラエルに対するイランの報復が迫っているとの観測が広がるなか、米政府高官は12日、記者団に攻撃について「潜在的な脅威は現実的で、実行されうるものだと考えている」と話したと伝わった。

市場では「中東情勢を巡る不透明感が強く、高値圏に浮上してきた米株相場には利益確定売りが広がりやすい」(ダコタ・ウェルス・マネジメントのロバート・パブリック氏)との見方があった。原油供給にも悪影響が出るとの懸念から、米原先物相場が上昇し、一時は1バレル87ドル台と期近物として約5カ月半ぶりの高値を付けた。エネルギー高もインフレ圧力を強めるとの懸念につながった。

ダウ平均の下げ幅は一時580ドルを超えた。低水準で推移していた米株の変動性指数(VIX)は12日、前日比約16%高い17台となった。23年10月以来となる19台に乗せ、不安心理が高まった状態とされる20に迫る場面があった。

ダウ平均は週間で920ドル下げた。下げ幅は23年3月以来の大きさとなった。

個別銘柄では、JPモルガン・チェースが大幅安となった。24年1〜3月期決算の発表時に示した24年12月期通期見通しで、経費が1月時点の予想より増えたうえ、純金利収入が市場予想に届かなかった。

インテルも下げが目立った。中国が自国内の通信網から外国製半導体の締め出しを進めていることを巡り、「インテルとアドバンスト・マイクロ・デバイスAMD)に影響がありそうだ」と米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版が12日に伝えた。

このほか、ウォルト・ディズニーボーイングゴールドマン・サックスの下げが目立つ。アマゾン・ドット・コムマイクロソフトも安い。一方、アップルは買われた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落した。前日比267.104ポイント(1.62%)安の1万6175.094で終えた。前日に過去最高値を更新した後で、週末を前にした持ち高調整の売りが出やすかった。エヌビディアやAMDといった半導体関連が軒並み安い。メタプラットフォームズとアルファベットも下げた。