雇用者報酬とは 11四半期ぶりプラス
きょうのことば
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2024/8/16 2:00
▼雇用者報酬 雇用者報酬は国内総生産(GDP)統計の一部で、賃金の代表的な指標のひとつ。正社員や短時間労働者、会社役員など個人事業主を除いた就業者に一国全体でどれだけお金が配分されたかを示す。会社が支払う月々の給料や賞与に加えて、雇い主負担分の社会保険料などが含まれる。
物価変動の影響を除いた実質の雇用者報酬は2024年4〜6月期に前年同期比0.8%増と21年7〜9月期以来11四半期ぶりにプラスとなった。物価高が続き3年弱の間、マイナスに沈んでいた。24年の春季労使交渉で賃上げ率が33年ぶりの高水準となったことや、夏の賞与が堅調だったことでプラス転換した。
賃金動向をみる統計では厚生労働省が発表する毎月勤労統計調査もある。実質賃金の増減率は6月に2年3カ月ぶりにプラスだった。消費が持ち直しを続けるためには、7月以降も安定的に実質賃金が増え続けることが欠かせない。