NY円相場、反落 1ドル=142円35〜45銭 米経済の底堅さ意識した円売り
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2024/9/18 6:58
【NQNニューヨーク=稲場三奈】17日のニューヨーク外国為替市場で円相場は6営業日ぶりに反落し、前日比1円80銭円安・ドル高の1ドル=142円35〜45銭で取引を終えた。同日発表の米経済指標が経済の強さを示したと受け止められ、円売り・ドル買いにつながった。
朝発表の8月の米小売売上高は前月比0.1%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.2%減)に反し、プラスとなった。7月分も上方修正された。8月の鉱工業生産は前月比0.8%増と市場予想(0.2%増)を上回った。設備稼働率も前月から上昇し、市場予想以上だった。いずれも米経済の底堅さを示していると受け止められ、円売り・ドル買いが出た。
米債券市場で長期金利が上昇したのも円相場の重荷となった。前日に約1年2カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けていた後で、ドルを買い直す動きもみられた。
米連邦準備理事会(FRB)が18日まで開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切るとの観測は根強い。日銀は19〜20日の金融政策決定会合で追加利下げを見送るとみられる。金融引き締め的な流れは続くとして、日米の金融政策の方向性の違いは円の下値を抑えた面もあった。
円の安値は142円43銭、高値は140円56銭だった。
円は対ユーロで続落し、前日比1円75銭の円安・ユーロ高の1ユーロ=158円25〜35銭で取引を終えた。対ドルでの円売りが対ユーロにも波及した。
ユーロは対ドルで反落し、前日比0.0020ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1110〜20ドルで取引を終えた。同日発表の米指標を受け米長期金利が上昇した場面で、欧米金利差の拡大を意識したユーロ売り・ドル買いが出た。
ユーロの安値は1.1111ドル、高値は1.1142ドルだった。