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⭐️《マクロ経済スライド》解説

マクロ経済スライドとは 給付額を物価伸びより抑制
 
きょうのことば
#きょうのことば
2024/11/26 2:00
マクロ経済スライド 公的年金の給付額を賃金・物価の伸びよりも抑制する仕組みで、2004年の年金制度改革で導入した。少子高齢者によって年金受給者が増える一方で、年金保険料を納める現役世代が減る。厚生年金保険料の料率は18.3%に固定しているため、年金の水準を抑えることで年金財政のバランスを保つ仕組みだ。

 
年金額は毎年度の賃金・物価の変動率に応じて増えたり減ったりする。増えるときにだけ、マクロ経済スライドによる抑制措置が発動して、最終的な年金額が決まる。24年度の賃金・物価の上昇に応じた増額分は3.1%になるが、マクロ経済スライドによる抑制が0.4%分あったため、差し引き2.7%の引き上げとなった。

16年の制度改正ではデフレで実施できなかった抑制分を翌年度以降に繰り越して発動する「キャリーオーバー制度」を導入した。ただデフレが長引くと抑制が働かずに、当初の見通しよりも「もらいすぎ」の状態が続く。年金財政が悪化して、将来の年金水準を切り下げて帳尻を合わせる必要が出てくる。

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