2023/3/30 5:15
【NQNニューヨーク=矢内純一】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比323ドル35セント高の3万2717ドル60セント（速報値）で終えた。米欧の金融システムに対する不安が一段と和らいでおり、消費関連株や金融株に買いが入った。米長期金利の上昇がひとまず一服したことも高PER（株価収益率）のハイテク株の支えとなった。
欧米の信用不安の拡大が今のところおきておらず、売りが出にくくなっている。米株の変動性指数（VIX）も不安心理が高まった状態とされる20を下回っており、投資家心理の改善が続いている。
投資家向けオンラインイベントで新製品の発売計画を明らかにした半導体のインテルが大幅高。ダウ平均の構成銘柄ではないが、同業のマイクロン・テクノロジーも、28日の決算発表と同時に示した見通しが半導体市況の改善を示すとの期待から買われた。
ダウ構成銘柄では、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスやスポーツ用品のナイキなど消費関連が上昇した。一方、製薬のメルクと医療保険のユナイテッドヘルス・グループは下落した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、前日比210・155ポイント高の1万1926.236（速報値）で終えた。
