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2023/4/4 16:56
羽田空港アクセス線について説明するJR東日本の深沢祐二社長（4日、東京都渋谷区）
JR東日本の深沢祐二社長は4日、羽田空港と東京都心を結ぶ新路線「羽田空港アクセス線」について、東京駅につながる「東山手ルート」を2031年度に開業すると発表した。羽田空港と東京駅を約18分で直結し、従来より12分ほど短くなる。当初は29年度の開業を見込んでいたが、トンネル工事などに想定より時間がかかるとして計画を遅らせた。
新線の整備区間は約12.4キロメートルで、工事費は約2800億円を見込む。新線開業により、宇都宮線や高崎線、常磐線から空港に向かう所要時間の短縮や乗り換え負担の軽減にもつながる。深沢氏は羽田空港新駅ー東京駅間について「途中駅の整備は現時点で検討していない」と話した。6月に起工式を開いた上で本格的な工事を始める。
東山手ルートは羽田空港構内の道路下に設ける新駅から約5キロのトンネルを新設して東京貨物ターミナル方面につなぐ。同ターミナルから山手線田町駅近くまでの約7.4キロは自社の貨物線などを改良して利用する。新線開通に伴い、JR東が東京貨物ターミナル内に保有する約2万3000平方メートルの敷地には、運行に必要となる車両の留置線や保守基地線を整備する。
JR東は東山手ルートに加え、新宿駅方面とつなぐ「西山手ルート」、新木場方面に向かう「臨海部ルート」の2ルートも計画している。両ルートの開業年度などは現時点で未定としている。
