#事件・司法
2023/4/21 10:04
AOKIホールディングス元会長の青木拡憲被告（2020年1月、東京都内）
東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で東京地裁は21日、贈賄罪に問われた紳士服大手、AOKIホールディングス（HD）元会長、青木拡憲被告（84）に懲役2年6月、執行猶予4年（求刑懲役2年6月）の判決を言い渡した。一連の汚職事件での判決は初めて。
青木元会長は大会組織委員会元理事の高橋治之被告（79）に2800万円の賄賂を提供したとされる。2022年12月の初公判で起訴内容を全面的に認め、「アンフェアと言われても仕方がない。深く反省している」と述べていた。
判決はともに贈賄罪で起訴されたAOKIHD元副会長の青木宝久被告（77）を懲役1年6月、執行猶予3年（求刑懲役1年6月）、同社元専務執行役員の上田雄久被告（41）を懲役1年、執行猶予3年（求刑懲役1年）とした。
高橋元理事はAOKIHDに加え、出版大手のKADOKAWA、広告大手のADKHDなど計5ルートから総額1億9800万円の賄賂を受け取ったとして受託収賄罪に問われている。元理事は起訴内容を全面的に否定しており、初公判の日程は決まっていない。
起訴状などによると、青木元会長らは大会スポンサー契約などに絡み、早期の契約締結などの便宜供与を元理事に依頼し、見返りとして17年10月〜22年3月、計5100万円の賄賂を提供したとされる。このうち、公訴時効（3年）が成立していない分について贈賄罪に問われた。
