バンブーズブログ

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大谷翔平の代名詞となった魔球「スイーパー」を深掘り


 
スポーツライター 丹羽政善
#拝啓 ベーブ・ルース様 #MLB #大谷翔平
2023/4/24 5:00
米大リーグ・エンゼルス大谷翔平=共同
なにかと話題の「スイーパー」。大谷翔平エンゼルス)の新たな代名詞となりつつあるが、簡単にいってしまえば通常のスライダーよりも横の変化量が大きいことが定義の一つ。ただ、もうちょっと奥が深い。そもそも変化量だけなら、大谷よりも大きく曲がるスイーパーを投げる投手もいる。大谷のスイーパーには、彼にしかない特徴があるからこそ、「魔球」なのである。

話を進める前に、簡単にスイーパーの基礎知識を。まず、決して新球種ではなく、あくまでもスライダーの一種だということ。日本でも、通常のスライダーよりも鋭く落ちるスライダーを「縦スラ」と呼ぶように、大リーグでも横の変化量の大きなスライダーを「スイーパー」と呼んでいた。

ホウキで掃くことを「Sweep(スイープ)」と英語で表現するが、ホームベースを掃くように横切る、というのが由来だ。では、「なぜ今年から急に?」 ということだが、それがまさに大谷の影響力の大きさを示す。

この2年、大谷は投手としても結果を残した。そして、その成功を象徴した一つがスライダーだった。すると、例えばカーブが通常のカーブとナックルカーブに分類されているように、大谷のスライダーは、明らかに一般的なスライダーとは軌道が異なるので、「細分化すべきでは」という意見が出始めた。