バンブーズブログ

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ispace、月面着陸船と通信途絶える 成否は調査中


 
#宇宙開発 #科学&新技術
2023/4/26 2:27 (2023/4/26 6:35 更新)

宇宙スタートアップのispace(アイスペース)は26日未明、月面着陸船の月への着陸を試みた。午前2時時点では東京都内の管制室で着陸船との通信が途絶えている。通信が確立できれば着陸は「成功」となるが、状況は調査中でなお不明だ。成功すれば民間では世界初の快挙となる。

着陸船は2022年12月に米スペースXのロケットで打ち上げられ、宇宙空間を4カ月半航行して月に着陸する計画だった。26日午前0時40分ごろ、月面から高度約100キロメートルの位置で着陸態勢に入った。順調に進めば約1時間後の午前1時40分ごろに着陸している。アイスペースによると、着陸直前までは着陸船との通信は確認できていたという。

宇宙空間を飛行する着陸船のイメージⓒispace
袴田武史最高経営責任者(CEO)は同日、「月面の着陸のところまで通信が確立できていた模様だが、現在は通信が確立できていない」と話した。着陸の成否を確認するのにどのくらいの時間がかかるかは未定としている。早ければ26日早朝にも把握できる可能性があるという。

着陸船には宇宙航空研究開発機構JAXA)が開発した小型ロボットなど、7つの荷物を搭載している。着陸が成功していればロボットは月面に放出され、動作の確認後に月面のデータを収集する予定だ。アイスペースは着陸船の脚に備えたカメラで月の砂を撮影し、米航空宇宙局(NASA)に所有権を販売する契約も結んでいる。

月面着陸を巡っては米国と旧ソ連、中国の3カ国の政府機関が成功した事例はあるものの、民間で成功した事例はない。19年にはイスラエルの民間団体が試みたが着陸直前に通信が途絶え、軟着陸に失敗したとされる。

アイスペースは24年に2回目、25年に3回目の月面着陸船の打ち上げを計画する。今回の挑戦で得た知見を次回以降の運用に生かす考えだ。将来的には月面への定期輸送サービスによる収益化を目指していく。