バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

あなたの寿命は「歩行速度」で推定できる

あなたの寿命は「歩行速度」で推定できる…東大教授が「長生きしたければ早歩きしなさい」と説くワケ
2023年4月27日 08:00
PRESIDENT Online

健康寿命を延ばすには、どうすればいいか。東京大学大学院の佐藤隆一郎特任教授は「早歩きのできる体力の維持がカギになる。高齢者の歩行速度と予想余命年数には、有意な相関がある」という――。
※本稿は、佐藤隆一郎『健康寿命をのばす食べ物の科学』(ちくま新書)の一部を再編集したものです。



※写真はイメージです 写真=iStock.com/AJ_Watt
2週間寝たきりになると1年分の筋肉が失われる
我々の体は体重の40%程度を占める骨格筋に支えられ、保護されています。骨格筋は細長い筋繊維とその細胞間を埋めて束ねる結合組織から成ります(図表1)。



骨格筋とは(出所=『健康寿命をのばす食べ物の科学』)p.174
筋繊維はそれぞれが個の細胞で、筋細胞と呼ばれます。筋細胞の中でも、赤みを帯びた酸素結合性タンパク質であるミオグロビンやミトコンドリアを多く含む筋細胞は赤筋(遅筋)と呼ばれ、持続的な運動に寄与します。

一方、ミオグロビンなどの含有が低く、瞬発的な運動に関与するのが白筋(速筋)です。筋繊維の集まりが筋束を構成し、筋束の集まりが骨格筋となります。骨格筋のほとんどは上肢・下肢に分布し、下肢の重量が上肢の4倍程度となります。これは、太ももにある大腿筋が上肢に比べて格段に大きいことからもわかります。