バンブーズブログ

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Yダウ小幅続落、8ドル安 米消費者の景況感が悪化


 
 
 
2023/5/13 5:24 (2023/5/13 6:09 更新)
 
【NQNニューヨーク=戸部実華】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に5日続落し、前日比8ドル89セント(0.02%)安の3万3300ドル62セントで終えた。米消費者の景況感悪化を示す指標を受け、米景気の先行き懸念から売りが優勢になった。米連邦政府の債務上限を巡る不透明感も株式の買い手控えにつながった。ただ、ダウ平均は前日までの4日間で360ドルあまり下落した後で主力銘柄の一角には押し目買いも入りやすく、取引終了にかけて下げ渋った。

ミシガン大学が12日午前に発表した5月の消費者態度指数は57.7と市場予想(63.0)を下回り、昨年11月以来の低水準となった。同調査によると、消費者が予想する5年先のインフレ率は3.2%と2011年以来の高水準となった。市場では「消費者はかなり悲観的になりつつある一方、予想インフレ率が高止まりすれば米連邦準備理事会(FRB)に一段の金融引き締めを強いる」(オアンダのエドワード・モヤ氏)と受け止められた。

連邦政府債務の上限を巡り、バイデン米大統領と野党・共和党マッカーシー下院議長の協議は来週に持ち越しとなった。米議会予算局(CBO)は12日に「債務上限が変更されなければ、6月最初の2週間のどこかで政府がすべての債務を支払えなくなる重大なリスクがある」との見解を示した。市場では「問題解決に至るまで投資家を不安にさせる」(ボケ・キャピタル・パートナーズのキム・フォレスト氏)との声が聞かれた。

景気敏感株や消費関連株への売りが目立ち、ダウ平均は200ドル近く下げる場面があった。銀行のJPモルガン・チェースや航空機のボーイング、スポーツ用品のナイキが安い。米長期金利の上昇を受け、相対的な割高感が意識されやすかった高PER(株価収益率)のハイテク株も売りが優勢だった。

半面、IT(情報技術)のIBMや日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は上昇した。ダウ平均はこのところ3万3000ドル前後で下値が支えられていた。週末を控え、売りに傾いていた投資家が持ち高を中立に傾ける動きも出やすかった。安値では押し目買いも入り、取引終了にかけて急速に下げ幅を縮小した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落し、前日比43.764ポイント(0.4%)安の1万2284.743で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや電気自動車のテスラが売られた。