バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

【志村けんさんコロナ感染デマ訴訟】″加害者″会社員女性が懴悔告白「今は後悔しかありません」


配信 2023年5月28日 08:00更新 2023年5月28日 08:33
FRIDAYデジタル

「突然、頭上から凶器が投げつけられたような、そんな衝撃と混乱がありました」

大阪・北新地の有名クラブ『クラブ藤崎』のママである藤崎まり子さんは、「デマ拡散」の恐怖をそう振り返った。


’20年3月、コメディアンの志村けんさん(享年70)が新型コロナウイルスに感染したことが発表された。その直後、SNS上に「藤崎ママが志村さんにコロナを感染させた」というデマ投稿がなされ拡散。その後、志村さんが亡くなると、投稿を信じたファンの怒りは藤崎さんに向けられた。藤崎さんが言う。

「『許さない』『人殺し』といった誹謗中傷のメッセージが、私のSNSアカウントに多い時で一日300件ほど送られてきました。『志村さんとお会いしたことはない』といくら説明をしても、『嘘をつくな』と言われるだけ。一時は、『私が死ねばこの状況が終わるのだろうか』と悩むほど精神的に追い詰められました」

 


藤崎さんはその後、投稿主らの情報開示請求を開始。今年5月13日付で、示談に応じなかった投稿者26人に対して合計約3300万円の損害賠償を求め、大阪地裁に提訴した。


志村さんに関するデマはいかにして拡散されたのか。加害者の一人である会社員のA美さんはその経緯をこう語る。

「志村さんに関するデマを拡散させたのは、有名クラブのママだったXさんです。彼女は人気がある同業者の藤崎さんを敵視していて、志村さんの件の前から誹謗中傷を繰り返していた。志村さんのコロナ感染が明らかになると、Xさんの店のスタッフがSNS上にデマを投稿。そこから一気に拡散したのです」

A美さんはこう後悔の念を滲ませる。

「もともと私はXさんのファンで、交流会などを通じて彼女と親しくなりました。その後は誹謗中傷の協力をお願いされるようになり、嫌われたくない一心で手伝ってしまった。ライバルの評判を下げるために志村さんの死を利用するなんて絶対に許されない。もっと真剣に彼女を止めていればと、後悔し続けています」

本誌がX氏に取材すると、代理人弁護士を通じて「情報提供者の情報の真実性及び公益目的の有無等をご確認ください」と文書で回答があった。

一方の藤崎さんは今回の提訴に踏み切った理由をこう話す。

「ネット上のデマ投稿に苦しんでいる方は私だけではないはずです。匿名の投稿も情報開示請求をすれば特定ができることを世の中の人に知ってもらえる機会になればと思い、提訴しました」

SNS上なら何をしてもバレないわけではない。デマを投稿した後に後悔しても遅いのだ。