バンブーズブログ

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中国恒大の最終赤字、2年で計11兆円 不動産の評価下げ


 
 
#中国・台湾 #国際
2023/7/17 23:56 (2023/7/18 6:14 更新)
資金不足で建設工事が進まないプロジェクトが各地で散在する(中国湖北省武漢市)
【この記事のポイント】
・2年間の最終赤字が計約11兆円、債務超過
・住宅用地など開発用不動産の評価額引き下げ
・経営再建に向けた道筋は不透明感強まる
【上海=土居倫之】経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団が17日発表した2021年12月期と22年12月期連結決算は、2年間の最終損益合計が単純合算で約5800億元(約11兆2000億円)の赤字となり、債務超過に転落した。住宅用地など開発用不動産の評価額を大幅に引き下げた。外貨建て債務の債権者と交渉中の債務再編案は未決着で、再建に向けた道筋は不透明感が強まっている。

 
恒大は17日、延期していた21年12月期、22年1〜6月中間期、22年12月期決算を発表した。21年12月期は4760億元の最終赤字、22年12月期は1059億元の最終赤字だった。

計5800億元の最終赤字の主因は、1兆元を超える規模に膨らんでいた開発用不動産の評価減だ。引き渡し不能を恐れる顧客の買い控えで、20年12月期には5000億元を超えていた売上高が22年12月期には約2300億元に急減。販売回復の可能性が後退していた。

同社は3月下旬、最長12年の債券や関連会社の電気自動車(EV)メーカーなどの株式への転換を盛り込んだ外貨建て債務の再編案を公表していた。合計約191億ドル(約2兆5千億円)のドル建て債を対象にしたものだが、合意契約を結んだのは一部の債権者グループに限られており、なお成立のメドがたっていない。恒大は近く債権者を招集し、債権者会議を行うと明らかにした。

同社は22年3月21日から香港取引所の株式売買を停止している。