バンブーズブログ

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NYダウ反発、176ドル高 利上げ継続への警戒和らぐ


 
 
 
2023/7/29 5:16 (2023/7/29 5:56 更新)
 
【NQNニューヨーク=川上純平】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比176ドル57セント(0.5%)高の3万5459ドル29セントで終えた。同日発表の経済指標がインフレ圧力の高まりを示さなかった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げが継続するとの懸念が和らぎ、買いが優勢となった。

28日発表の6月の米個人消費支出(PCE)物価指数は変動の大きいエネルギー・食品を除くコアが前年同月比4.1%上昇と5月(4.6%上昇)から減速し、市場予想(4.2%上昇)も下回った。賃金インフレの動向をみる上で重要な4〜6月期の雇用コスト指数の伸び率も前期比1.0%と市場予想(1.1%)以下だった。

物価上昇の勢いが和らいでいると受け止められ、FRBによる現在の利上げサイクルが終了するとの観測が強まった。市場では「米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの期待が高まった」(エバコアISIのクリシュナ・グーハ氏)との見方があり、投資家心理が楽観に傾いた。

企業業績が改善するとの期待も相場を支えた。27日夕発表の2023年4〜6月期決算が市場予想を上回った半導体インテルは7%高で終えた。日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)にも決算を好感した買いが集まった。

そのほか、ソフトウエアのマイクロソフトスマートフォンのアップルが上昇した。米長期金利が低下し、相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のハイテク株が買われた。半面、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスとネットワーク機器のシスコシステムズが下落した。保険のトラベラーズにも売りが出た。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。前日比266.551ポイント(1.9%)高の1万4316.658で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズや電気自動車のテスラの上昇が目立った。

多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は前日比44.82ポイント(1.0%)高の4582.23と22年4月以来の高値で終えた。