#ウクライナ侵攻 #ヨーロッパ
2023/8/24 2:26 (2023/8/24 5:33 更新)
ワグネル創設者のプリゴジン氏=ロイター
【ロンドン=江渕智弘】英BBCなどは23日、ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏が飛行機事故で死亡した可能性があると報じた。モスクワ北部でプライベートジェットが墜落し、搭乗者リストに同氏の名前が含まれていた。ロシア非常事態省が墜落を認めた。
乗客10人が搭乗した自家用ジェット機がモスクワ近郊で墜落した=ロイター
ロシアメディアによると、乗客10人が搭乗した自家用ジェット機がモスクワ近郊のトベリ地方にモスクワ時間の午後6時40分ごろに墜落した。ジェット機はモスクワからロシア北部のサンクトペテルブルクに向けて飛行していた。
乗員3人を含む搭乗者全員が死亡したという。墜落現場で8人の遺体が発見された。自家用ジェット機は爆破されたとの見方が出ている。
モスクワ北部の墜落現場では8人の遺体が確認された=ロイター
ロシアの航空当局はプリゴジン氏らが搭乗していたと公表した。救助隊が捜索活動に取り組んでいるという。
ワグネルに近い通信アプリチャンネルはプリゴジン氏が亡くなったと23日夜に投稿した。
米国家安全保障会議(NSC)のワトソン報道官は23日の声明で「報道を認識している。(事実だと)確認されても誰も驚かないはずだ」と指摘した。
自家用ジェット機は2020年にワグネルのグループ会社が購入した機体とみられ、モスクワとサンクトペテルブルクの間を定期的に運航していた。
ワグネルは6月23〜24日にロシアで武装蜂起した。ワグネルの部隊は首都モスクワまで一時200キロメートルほどの地点に迫ったが、ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介で進軍をやめた。ワグネルの戦闘員の多くは受け入れ先のベラルーシに移動していた。
プリゴジン氏は反乱鎮圧後、ロシア国外を拠点に活動しているとみられていた。同氏は8月21日、ワグネルに近いとされる通信アプリのチャンネルに動画メッセージを投稿し、ワグネルの主要活動拠点の一つであるアフリカで活動していることを明かしていた