バンブーズブログ

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ダウ続伸、213ドル高 追加利上げへの警戒和らぐ


 
 
 
2023/8/29 5:15 (2023/8/29 5:37 更新)
 
【NQNニューヨーク=横内理恵】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比213ドル08セント(0.6%)高の3万4559ドル98セントで終えた。25日に講演したパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が金融引き締めを継続する姿勢を示しつつも、政策判断に踏み込んだ発言をせず、追加利上げへの過度な警戒が和らいだ。米長期金利の上昇一服や中国の資本市場活性化策も米株式相場の支えとなった。

パウエルFRB議長は25日の国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)の講演で、「適切ならば追加利上げの用意がある」としつつ、今後の米連邦公開市場委員会FOMC)で利上げするかの政策判断は「慎重に進める」と述べた。最終的に利上げに踏み切るかは米景気次第ではあるものの、「市場の一部で、追加利上げの可能性が低いと受け止められた」(シーミス・トレーディングのジョゼフ・サルッジ氏)という。注目イベントを通過したことで買い安心感が広がった面もあった。

米債券市場で長期金利の指標である米10年債利回りが4.2%前後と、前週末終値(4.23%)を下回って推移する場面が目立った。長期金利は前週に4.36%と2007年11月以来の高水準を付けていた。株式の相対的な割高感が強まる長期金利の上昇に歯止めがかかっていることが好感された。中国当局が28日に株式取引の印紙税引き下げなどの市場活性化策を発表したのも投資家心理を支えた。

ダウ平均では軍需用耳栓に関連した訴訟で和解する方向と伝わった工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が5%あまり上昇した。資産運用・管理などを手掛ける個人向け事業の売却で合意したと伝わった金融のゴールドマン・サックスも2%近く上げた。2銘柄でダウ平均を70ドルあまり押し上げた。

航空機のボーイングや化学のダウなどの景気敏感株も買われた。顧客情報管理のセールスフォースやスマートフォンのアップルなどハイテク株も高かった。

一方、医薬品・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソンや製薬のメルクなどディフェンシブ株には売りが目立った。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前週末比114.485ポイント(0.8%)高の1万3705.131で終えた。画像処理半導体のエヌビディアや半導体モリーマイクロン・テクノロジーなどが高い。交流サイトのメタプラットフォームズも上げた。