バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

AI市場日本勢もサービスや製品に巻き返しを期待‼️

[社説]米巨大ITはAI市場を育む投資を競え
 
 
#社説 #オピニオン
2024/5/4 2:00
 
マイクロソフトなど米巨大IT各社はデータセンターの増強を急ぐ
米巨大IT企業の1〜3月期決算が出そろった。主力のスマートフォンが不振で減収減益だったアップルを除き、マイクロソフトやアルファベット、アマゾン・ドット・コムなどが前年同期比で2ケタ増収を確保した。

生成AI(人工知能)の普及を受けて、膨大なデータの処理に使われるクラウドコンピューティング事業が成長を後押しした。各社はインフラ投資や技術の開発を急いでおり、新市場を巡る競争が激しさを増している。

インターネットやスマホと同様に、生成AIは社会や経済に大きな影響を与える技術革新だ。この分野で巨大IT各社が競い合うことで、市場の健全な発展を期待したい。

アルファベットなどは1〜3月期に100億ドル(約1兆5000億円)規模を設備投資に費やした。今後も巨費を投じて生成AIの開発や運用に不可欠なデータセンターを増強する。アマゾンが生成AI開発の米スタートアップに40億ドルを出資するなど大手による有望企業の囲い込みも進む。

アルファベット傘下のグーグルは文字を入力することで動画を作成できる生成AIを発表した。マイクロソフトはネット接続が限られるスマホなどからでも使える新型の生成AIを開発した。メタは、誰でも自由に利用や改変ができる「オープンソース」と呼ぶ手法で生成AIの普及を目指す。

生成AIはこれまで、マイクロソフトが出資するオープンAIのサービスがけん引役だった。多様なAIが登場することで選択肢が広がり、様々な企業が自社のサービスや製品に活用しやすくなる。

日本でもソフトバンクが生成AIの開発に必要な設備を増強し、NTTなどが独自技術の開発を進める。日本語の処理に適した技術などAIの開発余地は大きい。日本勢の巻き返しにも期待したい。

電気自動車(EV)大手のテスラは、2024年に自動運転などに使うAIに約100億ドルを投資する方針だ。日本の製造業などもAIの活用を急ぐ必要がある。

スマホ市場ではアップルとグーグルが寡占を強めた結果、各国の独占禁止法当局から批判を受けている。生成AIでは、世界各地にデータセンターを持つ巨大IT企業が圧倒的に有利だ。勃興期にある市場が一部の企業に支配されないよう、各国の当局は今から監視の目を強めるべきだ。