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2023/8/31 22:05 (2023/8/31 23:27 更新)
日本―ベネズエラ 第2クオーター、ディフェンスする馬場(左)と富永(右)=共同
バスケットボール男子日本代表は31日、沖縄市の沖縄アリーナでのワールドカップ(W杯)順位決定リーグO組初戦で、世界ランキング17位のベネズエラに86-77で逆転勝ちした。通算2勝2敗とし、アジア最上位に与えられるパリ五輪出場権獲得へ前進した。
9月2日の最終戦では1976年モントリオール大会以来の自力での五輪出場を懸け、世界64位のカボベルデと対戦する。
日本は53-62で迎えた第4クオーターに比江島(宇都宮)の3点シュートなどで猛追。73-74で残り2分を切った場面で、速攻から比江島がファウルを受けながら決めて逆転した。その後も河村(横浜BC)や比江島の3点シュートなどでリードを守った。
比江島驚異の連続スリー、第4Qに15点差逆転
1次リーグでアジア勢唯一の白星を挙げ、パリ五輪切符をつかむという明確なモチベーションを持つ日本には迷いがない。走力と3点シュートをこの日も押し出し、またも劇的な逆転勝ちで五輪出場に王手をかけた。
日本―ベネズエラ 第4クオーター、3点シュートを決める比江島=共同
序盤は劣勢だった。ノーマークのシュートを決めきれず、ボールをこぼして速攻に走られる。平均身長がほぼ同じ相手に攻撃リバウンドから2次攻撃を許した。前半を終えて5点を追う展開。ただ、今大会は3試合とも2桁リードを許して折り返し、後半の得点は上回ってきた。
「体力がお互いにある時間帯は力の差が多少出る」と後半勝負を強調していた渡辺が、第3クオーターにブロックから3点シュートを連発してつなぐ。再び突き放され、15点差まで広げられた第4クオーターは比江島の独壇場だった。
ベネズエラに逆転勝ちし、喜ぶ日本代表=共同
「技術は日本で一番うまい」と渡辺が認める33歳はラインの後方から、ステップバックしながらと難しい長距離砲を続けて成功。「スピードと運動量」(主将の富樫)という強みを生かしたチームの守備も機能し、残り約2分には速攻からまたも比江島がファウルを受けながらシュートをねじ込む。ついに逆転。最終盤にもコーナーから3点シュートを沈め、勝利を決定づけた。
大会前は当落線上にいたチーム最年長は、大一番で7本中6本の3点シュートを決める驚異的なパフォーマンスを披露。「日本を救うため、これまでの経験からホーバスさんが残してくれたと思う。きょう証明できてうれしい」と破顔し、ホーバス監督は「選手たちはギブアップしない。すごい」と興奮気味にたたえていた。
(鱸正人)