#経済 #経済
2023/9/13 9:08 (2023/9/13 10:32 更新)
内閣府と財務省が13日発表した7〜9月期の法人企業景気予測調査によると、大企業全産業の景況判断指数(BSI)はプラス5.8と2四半期連続のプラスだった。自動車の増産などで製造業がプラス5.4となった。新型コロナウイルス禍からの正常化で非製造業もプラス6.0だった。
BSIは自社の景況が前の四半期より「上昇」と答えた企業の割合から「下降」の割合を引いた数値。今回の調査は8月15日が回答の基準日となる。
大企業のうち製造業は4四半期ぶりにプラスとなった。半導体などの供給制約の緩和による自動車の増産と、関連する産業での需要増が寄与した。自動車・同付属品製造業のBSIはプラス23.7、情報通信機械器具製造業はプラス11.0だった。
コロナ禍からの経済活動の正常化に伴う人流の増加が続き、非製造業は4四半期連続でプラスとなった。宿泊業や飲食サービス業が好調で、サービス業のBSIはプラス9.7だった。
従業員が「不足気味」と答えた企業の割合から「過剰気味」の割合を引いた従業員数判断指数は全産業でプラス24.0と、統計をさかのぼることができる2004年4〜6月期以降で最も高くなった。
業種別でみると生活関連サービス業や建設業、宿泊業、飲食サービス業などで高い。経済活動の正常化を背景に非製造業で人手不足感が強まっている。
大企業や中小企業を含めた全産業の2023年度の設備投資は前年度比12.3%の増加見込みとなった。自動車・同付属品製造業や電気機械器具製造業で工場の建設などを見込む。鉄道事業者では安全関連の投資が増える。
先行きの景況判断指数は10〜12月期に大企業の全産業でプラス7.3だった。製造業はプラス8.8、非製造業はプラス6.5を見込む。海外景気の下振れや長引く物価上昇といったリスクはあるものの、回復が続くと見通す。