バンブーズブログ

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1分で読める海外市場(20日) NYダウ続落、2年債17年ぶり高水準


 
 
#Market Morning Briefing #コラム #マーケット
2023/9/21 6:49
 
株式

米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比76ドル85セント(0.2%)安の3万4440ドル88セントで取引を終えた。午後に米連邦公開市場委員会FOMC)の結果が発表され、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの見方が広がった。米原先物相場と米長期金利の上昇が一服したことで買いが先行し、一時は上げ幅が250ドルを超えていたが、FOMCを受けた売りで下げに転じた。ハイテク株中心のナスダック総合株価指数は1.5%安だった。

債券

ニューヨーク債券市場で長期金利の指標となる10年物国債利回りは前日比0.05%高い(価格は安い)4.41%と2007年11月以来、およそ16年ぶりの高水準で終えた。FOMCの結果公表後、FRBが高水準の政策金利をより長く維持するとの観測が強まり、売り優勢に転じた。政策金利の動向に敏感な2年物国債利回りは一時5.17%台まで上昇し、2006年7月以来17年ぶりの高水準になった。

為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前日比50銭円安・ドル高の1ドル=148円30〜40銭で取引を終えた。FRB20日FOMCで市場の想定通り、政策金利の据え置きを決めた。併せて公表した政策金利見通し(ドットチャート)を受け、米国の金融引き締めが長引くとの見方が広がり、円売り・ドル買いが進んだ。

商品

ニューヨーク・マーカンタイル取引所NYMEX)で原油先物相場は続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の10月物は前日比0.92ドル(1.0%)安の1バレル90.28ドルで取引を終えた。前日に昨年11月以来の高値を付けた後で、持ち高調整の売りが優勢だった。米金融引き締めの長期化が先行きの米経済を冷やすとの見方も原油先物の重荷となった。ニューヨーク金先物相場は5日続伸した。

ワンポイント

FRB20日開いたFOMCで市場の予想通り、政策金利を据え置きました。注目が集まっていたFOMC参加者の経済見通しは利下げのペースが一層緩やかになると示唆する内容で、市場では「タカ派的」との受け止めが広がりました。2024年末の政策金利見通しの中央値は5.1%と前回の4.6%から引き上げられ、金利上昇とハイテク株売りが加速しました。FOMC後に記者会見したパウエル議長は「(政策金利が)適切な水準に達したという説得力のある証拠をみたい」と説明し、時間をかけて経済データを見極める考えを示しました。利上げが最終局面にさしかかり、FRBの金融政策のかじ取りは一層慎重さを増しています。