バンブーズブログ

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NYダウ続落、76ドル安 金融引き締めの長期化を意識


 
 
 
2023/9/21 5:12 (2023/9/21 5:42 更新)
 
【NQNニューヨーク=横内理恵】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比76ドル85セント(0.2%)安の3万4440ドル88セントで終えた。午後に米連邦公開市場委員会FOMC)の結果が発表され、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの見方が広がった。米原先物相場と米長期金利の上昇が一服したことで買いが先行していたが、FOMCを受けた売りでダウ平均は下げに転じた。

FOMCは市場の想定通り、2会合ぶりに政策金利の据え置きを決めた。参加者の政策金利見通し(ドットチャート)では2023年末が5.6%と、年内に0.25%の追加利上げを示唆する水準を維持した。一方、24年末は5.1%と0.50%の利下げを織り込む水準となり、前回予想(4.6%)から切り上がった。

パウエルFRB議長がFOMC後の会見で足元の米景気の底堅さなどに言及し、追加利上げの可能性を否定しなかった。政策金利が十分に引き締め的な領域にあるかについての明言も避けた。市場では「会見がタカ派よりと受け止められた」(シーミス・トレーディングのジョゼフ・サルッジ氏)との声があった。会見後に米長期金利が上昇に転じたのも株式の相対的な割高感につながった。

FOMC前は買いが優勢で、ダウ平均は260ドル近く上げる場面があった。20日発表の8月の英消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を下回った。グローバルなインフレへの警戒が和らぎ、米債券市場でも長期金利が低下する場面があった。米原先物が一時、1バレル90ドルを下回り、原油価格の急激な上昇が一服したことも株式市場の投資家心理の支えとなった。原油先物は前日には93ドル台後半と、昨年11月以来の高値を付けていた。

ダウ平均では半導体インテルやソフトウエアのマイクロソフトスマートフォンのアップルなどの下げが目立った。一方、バイオ製薬のアムジェンや医療保険のユナイテッドヘルス・グループなど業績が景気の影響を受けにくいディフェンシブ株には買いが入った。アナリストが投資判断を「買い」としたIBMも高かった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、前日比209.058ポイント(1.5%)安の1万3469.128で終えた。動画配信のネットフリックスやネット検索のアルファベットが売られた。

半導体設計のアーム・ホールディングスが続落し、前日上場した食品宅配サービス「インスタカート」運営のメープルベアも大幅安だった。