1日13兆円の送金に利用
きょうのことば
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2023/10/17 2:00
▼全銀システム 企業や個人の間の資金決済を支える金融機関同士のオンラインのデータ通信システムで、1973年に稼働した。正式名称は「全国銀行データ通信システム」。1000超の金融機関が接続し、1日平均13兆円の送金に利用されている金融インフラの根幹だ。資金決済法上の資金清算業者にあたる全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)が運営する。
対外的に影響を与える障害は稼働以来、10日に起きた障害が初めてとなった。全銀システム「本体」は常に東阪でバックアップ体制をとっているなど大規模災害に備えてシステムを多重化しており、国内をほぼ網羅する規模や安全性の高さなどは国際的にも評価されてきた。
障害では三菱UFJ銀行やりそな銀行など10金融機関から他行宛ての振り込みができなくなり、計250万件超の送金が滞った。遅延していた送金の完了が確認できたのは12日午前10時50分だった。送金遅延に伴い、二重送金などの損害も生じたとみられる。三菱UFJ銀行など各行は取り消す際の手数料を免除するなどの対応を進める。