バンブーズブログ

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NYダウ連日高値、158ドル高 利下げ期待で買い優勢


 
 
#北米 #国際
2023/12/15 5:12 (2023/12/15 6:34 更新)
 
【ニューヨーク=佐藤璃子】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸し、前日比158ドル(0.4%)高の3万7248ドルで引けた。連日で史上最高値を更新した。早期かつ大幅な利下げへの期待の高まりに加え、朝方発表の小売売上高が消費の強さを映したことで買いが優勢となった。米長期金利は低下した。

 
米商務省が14日発表した11月の小売売上高(速報値、季節調整済み)は、前月比0.3%増の7056億9200万ドル(約100兆円)となった。0.1%減を見込んでいた市場予想に反して2カ月ぶりに増加し、消費の底堅さを改めて示した。米ウェルズ・ファーゴのティム・クインラン氏は「景気軟着陸のための環境が整いつつあることを裏付けている」と指摘した。

個別では、建機のキャタピラーや化学のダウ、石油のシェブロンなど景気敏感株に幅広く買いが入った。ゴールドマン・サックスJPモルガン・チェースなど金融株も上げた。一方、保険大手のユナイテッドヘルス・グループやトラベラーズといった景気変動の影響を受けづらいディフェンシブ銘柄は軒並み下げた。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は13日の記者会見で「政策金利は引き締め局面のピークに達しているか、それに近い水準にある」との認識を示し、市場では「ハト派的」な姿勢への転換と受け止められた。同日発表した米連邦公開市場委員会FOMC)参加者の政策金利予想(中央値)では2024年中に3回分の利下げを想定した。

FRBの転換を受けた大手投資銀行の利下げ予想も、株価の支援材料となった。米ゴールドマン・サックスは13日付のリポートで「FOMCはより早期に、より速いペースで利下げに踏み切るだろう」とし、24年3月から利下げを始めるとの予想を発表した。英バークレイズはこれまで24年の利下げは1回のみと予想していたが、3回へと修正した。

債券市場では金利低下が進む。長期金利の指標である10年債利回りは前日比0.14%低い3.88%まで低下(債券価格は上昇)する場面があった。10月に一時5%を突破していた長期金利は、金融政策の転換期待で2カ月足らずで1%以上も水準を切り下げている。